中国国営中央テレビは8日、四川省濾定県で5日に発生したマグニチュード6.8の地震で82人が死亡、250人以上が負傷したと発表した。35人と連絡が取れていないという。いっぽう、被災地に到着した救助隊員は「PCR検査を受けてから」活動を開始するよう求められ、人命救助につながる貴重なタイミングを逃したと市民らは反発した。
地震発生当日、現地の感染対策指揮部は被災地周辺の感染対策を強化するため、「民間の救援活動を受け付けない」「被災者と救助隊員は毎日1回PCR検査を受ける」と発表した。
通知は、救助隊員は到着直後、24時間内の有効なPCR検査陰性証明書などを持ち、外出制限対象地区の入口でPCR検査を受けるよう求めた。
中国のSNS上に、列を作りPCR検査を待つ隊員の姿を捉えた動画が流れている。
災害発生後、生死を分ける「黄金の72時間」が存在すると言われている。
ツイッター上では、中国人ユーザーらは「人命救助という肝心な時、なぜ上の政治命令を優先するのか。国民の命よりも、党の命令が大事だということか…」「タイミングを逃して多くの命が失われたに違いない」「救助活動の意味がない」などと怒りを爆発させた。
「被災者が瓦礫の下敷きとなって亡くなれば、天災のせいにすればいいが、新型コロナで死者を出せば、上層部から責任を問われて失脚するからだ」との意見もあった。
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