中国共産党は8月10日、「新時代の台湾問題と中国統一」と題する1万3千字を超える新しい「台湾政策白書」を発表した。
中共の台湾事務局が台湾白書を発行するのは、今回で3回目だ。こういった白書は通常、中共にとって大きな課題や困難があるとき、あるいは政策に新しい転機や方向性があるときに、自らの立場を表明し、政治の方向性を定め、世論に道を開くために発行される。
中共が初めて台湾白書を発表したのは1993年8月で、李登輝元総統が台湾の国連加盟を推進する準備をしていたため、中共はこの時期に白書を発表し、公式の立場を強調した。
2回目の台湾白書を発表したのは2000年2月で、それは1999年、李登輝元総統が打ち出した「二国論」に応じて、それに伴い2000年3月に台湾で総統選挙が行われるため、中共は選挙前日に意図的に白書を発表し、台湾世論と選挙戦の情勢を左右しようとした。そして22年後、今回、中共は習近平国家主席の下では初となる3回目の台湾白書を発表した。
中共は明らかに、国際社会の台湾支持と中共への圧力を感じている。特に米国のインド太平洋戦略の下、NATO、ファイブ・アイズ同盟、日米豪印戦略対話(Quad)、AUKUS、最新のインド太平洋経済枠組みなど、中共は軍事、情報、経済、外交の「大封鎖」を受けている。
中共にとって、国際的な圧力がますます強くなり、当然、台湾を侵略することは困難になってきた。 したがって、今回の台湾白書の発表は、中共が台湾との統一戦において、まさに大きな試練に遭遇し、これまで予測していなかった大きなリスクに直面していることを示している。だからこそ中共は再び国際世論戦を仕掛けて、台湾問題での発言権の座を奪おうとしているのだ。
つづきは下のリンクから動画でご覧ください。「台湾白書」の注目すべき点を分かりやすく説明しています。
3回目の「台湾白書」が発表 内容から垣間見える中共の我田引水【世界の十字路】
https://www.epochtimes.jp/2022/08/114259.html
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