米議会上院は20日、安倍晋三元首相の功績を讃える決議案を全会一致で採択した。決議案は前駐日大使のハガティ上院議員(共和党)が呼びかけ、上院議員の7割近くが共同提案者となった。
決議では安倍元首相を「指導力のある政治家」「民主主義の不断の擁護者」であると称賛し、「日本の政治、経済、社会、そして世界の繁栄と安全のために不朽の功績を残した」と評した。
さらに、中国共産党の拡張に対する抑え込みを念頭に、広域の構想「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」や日米豪印の4カ国による戦略対話「クアッド」を推進したと記した。
2015年4月に安倍元首相が日本の首相として米上下院合同議会で初めて演説を行ったことにも触れ、「日米関係を『希望の同盟』と呼び、第二次世界大戦中に失われたすべての米国人の魂に永遠の哀悼の意を表した」と述べた。
核開発を続ける北朝鮮に対して、安倍元首相は国際的な協調のもと資金源を断つことに注力し、日本人拉致問題の解決にも不断の努力を重ねたと言及した。
「米国は、安倍晋三元首相が暗殺されたことにより、偉大な友人そして盟友を失った。安倍元首相のリーダーシップにより、日米両国は、世界の自由と繁栄を促進し、権威主義と専制政治に対抗するための永続的な基盤を構築した」と決議は結んだ。
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