[ブリュッセル 30日 ロイター] – 欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は30日、国家が支援する外国企業によるEU企業買収を制限する新ルールで合意した。中国による買収の可能性に対し保護主義的な姿勢を明確にした。
欧州委員会は昨年、中国などとの不公正な競争を防ぐため新たな買収ルールを提案していた。
対象となるのは5000万ユーロ以上の補助金を得ている企業で、年間売上高5億ユーロ(5億2000万ドル)のEU企業への買収を制限する。
補助金を受ける外国企業が2億5000万ユーロ以上の公共入札に参加できないようにすることでも合意した。
企業がEUに補助金を届け出ない場合、総売上高の最大10%の罰金が科される可能性がある。欧州委は新ルールが施行される2023年半ばの5年前までに供与された補助金について調査できる。
基準を超える補助金を受けた外国企業が買収や入札を行った場合は調査し、市場をゆがめる影響を是正する措置を取る。
欧州委のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は「欧州企業が外国の補助金によって損なわれることがないようにしたい」と述べた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。