「民主主義は危機に瀕している」ペロシ米下院議長、選挙への出馬表明

2022/01/26
更新: 2022/01/26

ペロシ米下院議長は25日、下院議員として19期目の再選を目指し選挙に出馬すると発表した。2022年の中間選挙で過半数を失う可能性があることから、引退するとの見方が広がっていた。

ペロシ氏はツイッターに投稿したビデオ声明のなかで「議会への再選に立候補する」と述べ、自身の再選が民主党とバイデン大統領のアジェンダを後押しできると説明した。

「進展があったものの、人々の生活を向上させるためにはまだすべきことが沢山ある」とした上で「真実への攻撃、連邦議会への襲撃などによって我々の民主主義は危機に瀕している。今回の選挙は非常に重要だ」と強調した。再び議長職を目指すかについては明らかにしていない。

1987年に下院議員に初当選した81歳のペロシ氏は、カリフォルニア州サンフランシスコなどを選挙区とし、11回当選を果たす民主党のベテラン議員。2007年から11年と、19年から22年まで下院議長を務めている。

2021年6月のMSNBCのインタビューでは、引退について「タイミングに応じて人は決定を下すもの」「誰かの意向に従わなくてもいい」と明言を避けた。同年10月のCNNの番組では、司会者から2022年の下院議員選挙に出馬する予定について聞かれた際、ペロシ氏は言葉を濁していた。

いっぽう、一部の民主党の下院議員からはペロシ氏が指導権を若年層に譲るべきとの声も挙がる。米国史上最年少の女性下院議員アレクサンドリア・オカシオコルテス氏は2020年にネット番組「ザ・インターセプト」に出演した際、「民主党には新しいリーダーシップが必要だ」と述べていた。

米国をはじめ国際関係担当。
関連特集: 米国