米連邦検事局によると、1月6日の米議会議事堂襲撃事件に関連して、米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」の元隊員の男を不法侵入などの疑いで逮捕した。
発表によると、検察は米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」元隊員であるジェレミー・ブラウン氏を、「合法的な権限なしに、規制された建物や敷地内に故意に入ったり、留まったりした」ことや、「政府の業務を妨害するために無秩序または破壊的な行為に関わった」容疑で、9月30日にフロリダ州タンパで逮捕した。
検察官が提出した文書によると、ブラウン氏は1月6日の抗議行動に参加を試みる人々の輸送を手伝った。昨年12月下旬に、チャットアプリを使って「RV車とバンを走らせている。たくさんのガンポートが残っている。迎えに行く」と書き込んだ。
「もし可能なら、土曜日(訳註、1月2日)いつでも私の家に来て。立ち寄って荷物を置いたり、泊まってもいい。ロード計画、ルート計画、PCI(作戦前点検)を行うことができる」と書いている。ブラウン氏は1日にも、当日の計画のために出発する時間の詳細を伝えていた。
ブラウン氏に弁護士がいるかどうかはまだ不明だ。
議事堂襲撃事件の当日である6日、ブラウン氏はアプリで「メディアや議会で見ているものはすべて嘘だ」と書いたという。「私は、無防備な一般市民が頭を殴られないように盾になろうとした。首を催涙弾で撃たれ、前腕を警棒で殴られた」と状況をつづった。
検察の文書には、ブラウン氏がSNSパーラーに投稿した記事のスクリーンショットも含まれている。
ブラウン氏の経歴を示すSNSリンクトインによると、同氏は約10年間、米陸軍特殊作戦部隊の作戦曹長を務め、昨年はフロリダ州の下院議員選挙にも出馬した。
検察官が1月6日に撮影した写真によると、議事堂で当時のマイク・ペンス副大統領らが2020年の選挙結果の承認を行う際、ブラウン氏は付近の制限区域内にいたと指摘している。
ブラウン氏は昨年12月、司法省と連邦捜査局(FBI)による合同テロ対策タスクフォース所属の人員だと主張する2人の男性との会話を録音し、一部のメディアにリークした。それによると、捜査当局はブラウン氏が情報提供者になるよう持ちかけていたという。
録音によると、「約束はできないが、大事を妨げる情報を提供すれば、政府がその費用を支払う」と、当局者とみられる男性はブラウン氏に話していた。
(翻訳編集・武田綾香)
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