英国訪問中の米民主党ナンシー・ペロシ下院議長は16日、中国政府による言論の自由や人権に対する規制が一段と悪化していると批判し、中国の技術データの管理が西側諸国の脅威になっていると懸念を示した。
ロイター通信によると、ペロシ氏は英国での討論会で、中国による南シナ海での軍事的侵略、新疆ウイグル自治区でのジェノサイド行為、チベット人や香港市民への弾圧などについて言及した。
「中国政府は民主改革、言論の自由などに対する締め付けを強化しており、事態はますます悪化している」と指摘した。
同氏はまた、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)について「大きな脅威」と指摘した。
ペロシ氏は、英国が次世代通信規格「5G」ネットワークからファーウェイを段階的に排除したことを称賛した。データ管理の観点から「独自の5Gを開発し、多くの技術を発展させる必要がある」とした。
同氏はさらに、気候変動やウイルス対策、テロ対策などの分野で中国と協力していくことの重要性を述べ、新たに発表されたインド太平洋地域における米英豪の新たな安保枠組み「AUKUS(オーカス)」の発足も称賛した。
3カ国の名前から一部をとって名付けられた「オーカス」の狙いについて、バイデン米大統領は「インド太平洋で急速に増す脅威に対し、最新の防衛能力を確保するためだ」と表明した。
この枠組みの中で米国はオーストラリアに対し、原子力潜水艦の建造を支援する。オーストラリアは原子力潜水艦を8隻建造すると発表した。
(翻訳編集・李凌)
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