ドイチェベレ中国語電子版は5日、中国当局は、ドイツの優れた技術力を持つ中小企業を狙い、買収を進めていると指摘した。米中対立の影響で競争力が低下した製造業を強化するためだという。
報道によると、ドイツの優良中小企業の60%にあたる2000社以上は中国に生産拠点を置いている。これに対して、ドイツに工場を設置した中国企業は4社のみだという。
中国工業情報省などの6省は6月、先進国を追い上げるための策略として、2025年までに重要なハイテク産業において1万社以上の「小巨人企業(高い技術力と成長力を持つ新興企業)」を育てる方針を打ち出した。中国側は、この戦略を通じて、米中貿易戦で国内製造業と関連チェーンが直面している難局を打破しようとしている。
ドイツ経済研究所のユルゲン・マテス研究員(Jürgen Matthes)は、ハイテク分野の覇権を握るため、中国当局はドイツ優良企業の買収を進めていると話した。
同国の経営戦略コンサルティング会社、サイモン・クチャーアンドパートナーズ(Simon-Kucher & Partners)の創業者であるハーマン・サイモン氏によると、2014~20年まで、中国企業は約300社のドイツ企業を買収した。
(翻訳編集・張哲)
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