米上院軍事委員会のジャック・リード(Jack Reed)委員長は8月30日のビデオ会議で、米国は台湾海峡や南シナ海における中国の活動を抑止したいと考えていると述べた。
カルロス・デル・トロ海軍長官も同会議で、「米国は中国がもたらす安全保障上の脅威を無視できない」と警告した。
米海軍協会ニュース「USNI News」の報道によると、「Southeastern New England Defense Industry Alliance(南東ニューイングランド防衛産業)」が主催する今回のビデオ会議に参加した両氏は、中国が過去1年間に極超音速兵器や人工知能、軍艦22隻の納入、核戦力などを継続的に強化しているなどを列挙した。
デル・トロ氏は「我々は中国が米国にもたらす安全保障上の脅威を直接的な脅威として扱い、決して無視してはならない」と述べた。リード氏は、台湾海峡や南シナ海での「中国の活動を抑止したい」と積極的に取り組む姿勢を示した。
デル・トロ氏は「中国は米国の本格的な競争相手になろうと努力している。だからこそ、我々も技術面での取り組みを加速させなければならない」と付け加えた。
リード氏はさらに、「北京は科学や技術、数学などの分野でリードしようと努力している。そのため、米国の大学で学ぶ意欲のある留学生のためにビザを延長し、彼らが卒業後も米国に留まり、ハイテク産業に就職できるようにすることを重視すべきだ。そのために米国はまだ仕事がたくさんある」と技術力の強化の重要性を説いた。
リード氏は発言の中で、情報収集から物流まであらゆる用途に使用されている水中無人機など、米国の海底技術の主導的地位について言及した。近い将来に何が問題になるかを説明した。
両氏はさらに、中国以外にも、ロシアの核戦力の近代化と原子力潜水艦部隊の拡大などが対処すべき脅威であると指摘した。
今年7月、海軍長官に指名されたデル・トロ氏は承認公聴会で、長官に任命されれば「台湾や米国、インド太平洋地域の全ての国の安全保障上の利益を守るために、中国の脅威や米軍の海洋戦略の推進に焦点を当てる」と証言していた。
同氏はまた、「可能な限りあらゆる方法で台湾を防衛することは極めて重要だ。そのために、我々は台湾に対するコミットメントを全面的に見直す必要がある。我々は台湾にできるだけ多くの自衛手段を提供することに注力すべきだ」と述べた。
(翻訳編集・李凌)
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