ベルギー情報機関当局が注意喚起 中国製スマホに個人情報流出のリスク

2021/08/02
更新: 2021/08/02

ベルギーメディアは7月31日、同国情報機関は中国スマホメーカーであるシャオミ(小米、Xiaomi)、OPPOOnePlusの3社が製造するスマートフォンに個人情報流出のリスクがあると消費者に警鐘を鳴らしていると報じた。

ベルギー紙「レコー(L'Echo)」などによると、消費者の間で人気を博しているシャオミなど3社について、国家安全保障局(VSSE)のイングリッド・ヴァン・デイル(Ingrid Van Daele)報道官は、具体的な事例が確認されていなくても、これらのスマートフォンを使用する場合、スパイ行為の脅威にさらされる可能性があることを消費者に注意喚起したいとの考えを示し、「警戒することを勧める」と語った。

報道では、ヴァンサン・ヴァン・クイッケンボルネ(Vincent Van Quickenborne)司法長官はこのほど、マイケル・フライリヒ下院議員(新フラームス同盟)の質疑を受けた際、これらの企業は中国当局との間に「組織的で深いつながりがある」と述べた。

ヴァン・デイル報道官は、「これらの企業と中国当局の間に混乱をきたす関係があることに加えて、他の国(すなわちオランダと米国)もすでに、中国の通信会社がもたらした国民のプライバシーや国家安全保障面のリスクについて懸念を表明した」と述べた。

報道官は、中国企業と中国情報機関との間にある相互依存関係は中国国内の法律によって定められていると指摘した。「中国の国家情報法は、すべての企業に情報機関への協力を義務付けている」

ブリュッセルタイムズ(Brussels Times)紙によると、OPPOのベルギー法人のスポークスマンは、同社は「現地のすべての法律や規制を遵守している」とコメントした。

ベルギーの首都ブリュッセルには、欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)の本部や他の国際機関が多く集まっているため、数多くの中国人スパイが暗躍しているとみられる。

EUの外交政策機関である欧州対外行動局(EEAS)は2019年の内部文書で、中国とロシアの諜報員数百人がブリュッセルで活動していると警告した。EEASは、外交官や軍関係者に対して、欧州委員会本部近くのカフェやレストランなどを利用しないよう呼びかけている。

(翻訳編集・張哲)