日本の防衛相、意図不明な中国の軍拡に深刻な懸念を表明

2021/07/07
更新: 2021/07/07

2021年6月中旬、欧州議会「安全保障・防衛小委員会」で演説した岸信夫防衛相は、中国の軍事的意図は不明であり中国人民解放軍の急速な軍事拡大は深刻な懸念であるとして、欧州と米国、そして他のインド太平洋諸国が団結して中国政府に立ち向かう必要性を訴えた。

岸防衛相は同演説で、平和を維持するためには中国の弾道ミサイルの状況、日本の4倍に防衛費を増額するという決定、南シナ海における人工島の軍事化を「注意深く監視」する必要があると述べている。

米国国防総省のデータによると、中国人民解放軍空軍(PLAAF)は現在、世界第3位の規模に成長している。「中国は防衛費を大幅に増額している。国際社会は一致した意見をもって中国にアプローチする必要がある」と述べた岸防衛相は、中国政府は自国空軍の急速な拡張を図っている理由を説明する必要があると主張している。

この6月に北大西洋条約機構(NATO)同盟国の首脳陣は公式声明で、初めて中国を「体制上の挑戦」をもたらす脅威として位置付けた。最近、8日間の日程で訪欧したジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は中国抑制戦略への支持を集めることに焦点を合わせていた。 中国のEU(欧州連合)特使の主張によると、中国は「(外国を攻撃するためではなく)本質的に防衛的な防衛政策に取り組んでいる」だけである。

米国国防総省のデータによると、中国は空軍と海軍(PLAN)を拡大しているだけでなく現在は射程500キロから5500キロの地上発射型の弾道ミサイルと巡航ミサイルを1250発以上保有している。

仮想形式で実施された欧州議会の演説で岸防衛相は、「中国は急速に軍拡を図かっているがその意図は不明である。当国はこれに深刻な懸念を抱いている」と表明した。  

(Indo-Pacific Defence Forum)