【映像】米海軍、18トンの爆発物を新型空母の真横で爆発 M3.9の地震を引き起こす

2021/06/21
更新: 2021/06/21

米海軍は6月18日、最新鋭原子力空母ジェラルド・R・フォード」の付近で4万ポンド(約18トン)の爆薬を起爆する試験を東海岸で行った。20日発表の映像によると、爆発とともに轟音と衝撃波が空母を襲い、高く舞い上がった水柱は艦橋を超えた。 米国地質調査所によると、この実験はマグニチュード3.9の地震を引き起こした。

爆薬を艦艇の至近距離で水中爆発させるこの試験は全艦耐衝撃性能試験「フル・シップ・ショック・テスト(Full Ship Shock Trials)」と呼ばれており、艦艇が戦闘環境に耐えられるかどうかを試す。

米国地質調査所によると、フロリダ沖161キロメートルの地点で、マグニチュード3.9の地震の発生を観測した。

米海軍はこの実験に合わせて発表した声明で、「戦場で遭遇しうる悪条件下で、私たちの軍艦が挑戦的な任務要求を達成し続けることができることを確認するため、爆発物を使って新しい艦艇の衝撃試験を行っている 」と説明している。

空母「ジェラルド・R・フォード」は米海軍最新鋭の「フォード」級原子力空母の一番艦であり、2009年から建造が始まった。2017年に就役し、バージニア州ノーフォーク海軍基地を母港としている。

フォード級は米海軍の中で最新鋭の航空母艦だ。先進的な設計手法で設計され、戦闘環境に耐えられるよう強化されている。前任のニミッツ級の後継艦として開発され、2058年までに10隻程度建造することが予定されている。

また、空母の艦載機を高速で射出するカタパルトの動力源を蒸気から電磁式に変更することで、様々な機体を運用することが可能になった。そのほかにも飛行甲板を改良することで一日当たりの出撃回数が増加し、それに伴いより大規模な弾薬庫を備えるようになった。

今回の試験は環境への影響を軽減するための基準を満たし、付近の海域に生息する海洋生物の回遊パターンにも配慮しているという。米海軍はまた、試験に携わる人員の安全を確保するためのプロトコルを導入した。

空母「ジェラルド・R・フォード」は試験を終えたあと、実戦配備に向けて、6か月間に及ぶ設備の更新、保守、修理期間に入る予定だ。

(王文亮)