明慧報告「法輪功迫害20年」が高評価 米ベンジャミン・フランクリン賞を受賞

2021/05/21
更新: 2021/05/21

米独立書籍出版協会 (IBPA)は5月14日、オンラインの授賞式で、明慧出版社が刊行した英語書籍『明慧(ミンフイ)報告:中国における法輪功迫害の20年(以下、明慧報告)』が、ベンジャミン・フランクリン賞シリーズのビル・フィッシャー賞最優秀デビュー作部門で銀賞を受賞したと発表した。

450ページに及ぶ同書は、明慧ネットのスタッフが中国や世界各地で収集した生の情報をもとに、中国共産党による法輪功学習者への迫害の実態と、迫害を阻止するための世界各地の法輪功学習者の取り組みを紹介している。

この本は、中国共産党が脅迫と浸透を利用して迫害を海外に拡大したことや、主な加害者と法輪功弾圧専門の秘密警察組織「610弁公室」が果たした役割などについても説明している。

また、法輪功の基礎知識とその真実を解説し、中国共産党の嘘が中国問題の専門家や学者にもたらした誤解を明らかにしている。

英語版『明慧報告:中国本土における法輪功迫害の20年』の表紙と裏表紙(明慧ネット)

1983年設立のIBPAは、米国最大の出版社団体。その傘下にあるベンジャミン・フランクリン賞は、独立系出版社に与えられる全米で最高の栄誉の一つとされる。ビル・フィッシャー賞最優秀デビュー作品賞はシリーズの中でも注目度の高い特別賞である。

昨年4月、「アメリカ中西部書評(Midwest Book Review、MBR)は、『明慧報告』を推奨図書に選定した。MBRのシニア書評家であるマイケル・J・カーソン(Michael J. Carson)氏は、レビューの中で、「豊富な情報量と優れた構成を誇る本書は、ユニークで並外れた包括的な研究である。個人、地域社会、大学および大学図書館がこの本を研究資料として利用することを心から推薦したい」と評した。

1976年に設立したMBRは、識字率の向上、図書館の利用や小規模出版の促進を目的とし、図書館員、書店員、一般読者を対象とした9冊の月刊書評誌を発行している。

オーストラリアの保守団体である全国市民評議会(NCC)の元会長であるピーター・ウェストモア(Peter Westmore)氏は、時事雑誌「ニューズウィークリー(News Weekly)」2020年8月8日号の記事で『明慧報告』を紹介した際、「この本は、世界中で中国の力が悪用されていることを懸念する人々にとって、必要不可欠な情報源となる」「真実が知られるように、この本は、世界中の図書館や国会議員の事務所に置かれるべきだ」と述べた。

中国出身の反体制派作家の張林氏は、大紀元の取材に対し、「この賞は、国内外の法輪功学習者が迫害に抵抗し、真実を広めようとする努力を高く評価したものだ。これは、アメリカ社会が法輪功の真実を理解し、法輪功学習者を支援していることを示している」と語った。

「中国共産党は、様々な残酷な方法で法輪功学習者を迫害している。法輪功学習者は、中国共産党の邪悪な性質を最もよく知っている」と張氏は言う。同氏はまた、中国の刑務所で多くの法輪功学習者に会い、彼らの忍耐力、恐れを知らない姿を目の当たりにしたと述べ、「法輪功学習者はこの20年間、途方も無い苦難に耐えながらも、信念を貫き、真実を伝えるという不屈の精神は称賛に値する」とほめ称えた。

明慧出版社の代表、デイビッド・リー (David Li) 氏は受賞スピーチで、IBPAに感謝するとともに、「新興の出版社として、中国の平和な修煉者たちの声を代弁できることを光栄に思う。彼らは、信仰のために残酷な迫害を受けている」と語った。

「中国共産党の封鎖と監視の下、中国国内で得た迫害の情報を命がけで海外に伝えた修煉者たちの勇気は、言葉では言い表せないものだ」

(翻訳・王君宜)