シドニー・パウエル弁護士は11月25日、ジョージア州で選挙当局者を訴える訴状や証拠資料を提出した後、自身のウェブサイトで「クラーケンをリリースした」と宣告している。クラーケンは北欧神話に登場する海の怪獣。この怪獣を放ち、米大統領選の大規模な不正行為を暴露するという意味だ。
同氏と密に連携しているリン・ウッド弁護士は24日、「シドニー・パウエル氏の『クラーケン』が国防総省のサイバー戦争プログラムだ」と題するネット文章をツイートに投稿した。トランプ大統領もウッド氏のこの投稿をリツイートした。
— Lin Wood (@LLinWood) November 24, 2020
記事の執筆者は保守派作家のダイアン・マーシャル(DIANNE MARSHALL)氏。それによると、パウエル氏が言及した「クラーケン」とは、コードネーム「ホーリーレーダー(Holy Radar)」と名付けられている国防総省(米軍)のサイバー戦争プログラム。軍や宇宙司令部の愛国者がディープステート(闇の政府)の違法活動を追跡し、その犯罪の証拠を確保するための取り組みだ。
記事では、元国防情報局(DIA)情報士官ジェフリー・プラサー(Jeffrey Prathe)氏へのインタビュー動画が付けられている。同氏は、米国の諜報機関が実際にドミニオン投票システムをリアルタイムで監視していたと主張した。不正選挙は、中央情報局(CIA)、連邦捜査局(FBI)、国土安全保障省(DHS)、中国(中国共産党)が関与していたと述べた。
記事には「2020年米大統領選は本当の意味での選挙ではなく、米国政府を転覆させ、世界秩序を崩壊させようとする試みだった。CIAやFBI、司法省では、米政権を乗っ取ろうとする反逆者が満ちている。これらのグローバリストは、邪悪な『グローバルリセット(a global reset)』計画を実行するために、クーデターを大胆に推し進めている」と書かれている。
記事は新たに就任したクリストファー・ミラー国防長官代行にも触れている。同氏は19日、組織体制を変革し、特殊作戦部隊と情報機関から直接報告を受けると発表した。「彼らは、トランプ大統領や憲法を擁護する人々と連携し、国内外の敵から米国を守っている」という。
パウエル弁護士はこの記事にコメントしていない。
「ハンマー」と「スコアカード」
パウエル氏は17日、保守系メディア、ニュースマックス(NewsMax)の取材に対し、ドミニオン(Dominion)集計ソフトなどのほかに、中央情報局(CIA)が開発した「ハンマー(Hammer)」と「スコアカード(Scorecard)」と呼ばれるソフトウエアも2020年米大統領選を操作するために使用されていたと明かした。
元米空軍中将で元副参謀長補佐官のトーマス・マキナニー(Thomas McInerney)氏は選挙日前日の11月2日、スティーブ・バノン氏の番組「作戦司令室(War Room)にゲストとして登場し、「ハンマー」と「スコアカード」の使い方を解説した。さらに、「今夜、(ハンマーとスコアカードが)使われることを知っている」と発言した。
同氏によると、「ハンマー」は、国家安全保障局(NSA)が開発した電子情報(Electronic Intelligence)システム。オバマ政権時代には、CIAがシステムを乗っ取り、そこに「スコアカード」アプリを追加して、投票の集計中に候補者の得票数を瞬時に変更できるようにした。
一つの動画がネット上で出回っている。市民が大統領選挙の当日(3日)にテレビ画面を録画したものだ。ペンシルベニア州で午後10時22分(現地時間)、CNN生中継の映像では、わずか1秒の間にトランプ氏の票が突然1万9958票(0.6%)減り、バイデン氏に同数の1万9958票(0.6%)が加算された。
マキナニー氏はまた、2012年の選挙ではフロリダ州でこのシステムが使用され、バイデン氏は同じ民主党のサンダース氏を倒すために使用したとした。「ハンマー」と「スコアカード」はいつもドミニオン投票機と連動しているとした。
「システムは非常に複雑で、高い能力を持っている。もともとは他国に対して使うためのものだったが、CIAが米国民に対して使うようになった。これは違法だ。特にオバマ政権終了後、CIAからシステムは取り上げられた。しかし、それを奪われたとはいえ、今も機能していることを私たちは知っている。彼らは長い間、米国の選挙に介入し、必要な時に結果を変える準備をしてきた」
同氏は番組の最後に、「共和党が今回の選挙で負けたら次の選挙では勝てない。この鎌とハンマーの赤旗がアメリカの国旗となり、アメリカは中国共産党やロシアのような社会主義国に支配されることになるだろう」と米国の危機を指摘した。
パウエル氏、米情報機関の不作為を非難
パウエル氏は15日、FOXニュースの取材に対し、米情報機関の不作為を非難し、CIAやFBIを含む複数の連邦機関が2020年米大統領選の不正行為に関与していることを示唆した。「実際にCIAのなかでどれだけの人が自分の目的のためにこのソフトを使用していたのか」とした。
同氏によると、ここ数年、中央情報局や米連邦捜査局をはじめとする複数の連邦機関は、ドミニオン集計ソフトウエアを使った不正行為の報告を多数受けており、一部の民主党議員でさえ同じ質問をしていたが、どの部門も答えようとしなかったという。
(翻訳編集・王君宜)
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