インドメディアの報道によると、中印両政府は5月19日、今月上旬に両国の国境地帯で中国軍とインド軍の間で小規模な衝突が発生したことについて、協議を行ったが、物別れに終わった。両政府は現在、衝突の長期化に備え国境に増兵していると明らかにした。
インド誌「スワラジャ」は5月25日、政府高官の話として、中国当局とインド政府が19日に交渉を行ったが、問題解決につながる結果は得られなかったと報道した。
インド軍と中国軍は今月5日、インド・ラダック州のパンゴン湖の近くで、領土に侵犯したと互いに非難し、双方数百人の兵士が衝突した。9日も、インド・シッキム州の国境で、両国の兵士150人が殴り合いになった。インド軍4人と中国軍7人が負傷した。
両政府は19日の協議が終了後、国境に軍部隊を派遣した。「タイムズ・オブ・インディア」紙5月25日付によれば、インド軍はラダック州パンゴン湖とガルワン河に位置する国境に新たな兵力を投入した。一方、中国軍はこの2地域に兵士2000人を配置し、臨時用のインフラ施設を建設したという。
また、インド陸軍参謀本部長のマノジ・ムクンド・ナラベーン(Manoj Mukund Naravane)将軍が5月23日、ラダック州レー地方に駐屯する第14集団軍の本部を視察したと報じられた。
中国外務省の趙立堅・副報道局長は5月21日、「恣意的で一方的な行動は状況を複雑化する」と警告し、中国の国境警備部隊がインド側の「いかなる領土侵犯の試みも断固として対応する」と威嚇した。
同日、インド外務省のアヌラグ・スリヴァスタヴァ(Anurag Srivastava)報道官は「すべての活動は領土内で行われている」と、国境線を超えていないと応酬した。
(翻訳編集・張哲)
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