米エモリー大学の生物学教授、中国「千人計画」に参加 虚偽申告で有罪

2020/05/13
更新: 2020/05/13

米ジョージア州アトランタに住む63歳の元エモリー大学教授で中国系アメリカ人生物学者の李暁江が、虚偽の収入申告を提出した罪で有罪判決を受けた。米司法省が5月12日に発表した。

李は中国「千人計画」に参加し中国の大学に所属していたが、連邦税申告書で海外所得を申告しなかった。

この発表について、ジョン・デマーズ司法長官補佐官(国家安全保障担当)は、司法省はアメリカで働く教授や研究者の募集に力を入れている「千人計画」のようなプログラムを警戒していると述べた。

中国共産党中央組織部が率いる、海外ハイレベル人材招致「千人計画」は2008年にスタートした。当局が公開する資料によると、研究職、技術者、大企業での知的財産、技術保護の能力など、海外のハイレベルの人材を中国に高待遇で招き入れ、そのスキルを中国へ「輸入」する人材計画だ。

「千人計画」は、米連邦捜査局(FBI)が2015年以降から捜査対象とみなしている。FBIによると、中国へリクルートされた個人は、海外で獲得した研究成果まで中国に渡すため、情報や研究財産の盗用など米国法に基づいた違法性があると指摘している。

ジョージア州検察官ビョン・J・パク氏は、被告はエモリー大学に務めながら、中国「千人計画」の参加者として、2つの異なる人生を送れると思っていたが、虚偽が明らかになり、重罪人となって国税庁に3万5000ドルを返済しなければならなくなったと述べた。

法廷に提出された情報によると、李は2011年後半、エモリー大学在学中に中国「千人計画」に参加。その後2018年まで中国科学院と済南大学の2つの中国研究ユニットで働き、海外で少なくとも50万ドルの収入を得ていた。李の調査は、国税庁犯罪捜査局、連邦捜査局(FBI)、米国保健福祉省が行った。

(翻訳編集・佐渡道世)