駐米中国大使、「台湾は中国の一部」と投稿 台湾外相などの猛反発食らう

2019/07/17
更新: 2019/07/17

中国崔天凱駐米大使が12日、ツイッターで「台湾は中国の一部だ」と投稿したことに対して、台湾外相をはじめ、中国人ネットユーザー、米投資家らは相次いで批判した。大使は8日、中国当局のネット検閲対象であるツイッターで公式アカウントを開設した。

大使は12日、英語で「台湾は中国の一部である。中国を分裂しようとするいかなる企みも成功しない。火遊びする人は必ず自分もやけどするだろう」と書きこんだ。

台湾の蔡英文・総統とともに、カリブ海諸国を訪問するため、米ニューヨークに立ち寄っていた呉釗燮外相は13日のツイッターで、崔大使の投稿について、「中国国民にツイッターを利用する自由をまず認めよう」と皮肉った。呉外相は、書き込みとともに自由・民主の象徴である自由の女神像とのツーショット写真を掲載した。

蔡総統も13日、フェイスブックで自由の女神像とのツーショット写真を公開した。

また、崔大使の書き込みに対して、米、カナダの専門家や投資家も相次いで返信して批判を展開した。

加紙ナショナル・ポストのコラムニスト、テリー・グラビン(Terry Glavin)氏は、「いいえ、台湾は中国共産党政権の一部ではない。中国側には台湾の主権を主張する権利はない。台湾は自由・民主を有する主権国家だ」とし、中国当局に対して「余計なお世話だ」と反発した。

米著名ヘッジファンドマネージャー、カイル・バス氏は、中国当局は今、ツイッターで直接プロパガンダを行っていると警告した。「ツイッター社は、中国国民が言論の自由を認められるまで、崔天凱大使の使用を禁止にすべきだ」

中国人ツイッター利用者は中国語で、崔大使に対して不満を示した。

「中国が正常な国であれば、(台湾)統一の問題は存在しないだろう。台湾人だけでなく、中国人も中国共産党の統治に反感を覚えている。あなたたち(中国共産党)が、中華民族にもたらしたものは恥しかない。しかも、全世界にもたらしたものは繁栄と平和ではなく、脅威と不安でしかない。当時のナチスと同じだ」

「崔大使の話は間違っていない!台湾は中国の一部だ!絶対に支持している。もちろん、これは中国共産党が消滅した後の話だ」

「今日の香港は、台湾にとって教訓となっている。つまり、中国共産党が言ったすべての約束を絶対に信じてはいけないということだ」

ネット情報統制を強化している中国当局は、国民に対してツイッターやフェイスブックなど海外のソーシャルメディアの利用を禁止し、海外のウェイブサイトを遮断している。中国人ネットユーザーはツイッターを利用し、海外のサイトにアクセスしようとする場合、VPN(仮想プライベート・ネットワーク)を使って、当局のネット検閲を回避しなければならない。

崔大使は8日にツイッター上でアカウントを開設してから4回しか投稿していないが、多くのネットユーザーから痛烈なバッシングを受けている。

(翻訳編集・張哲)