北朝鮮外相「核放棄しても核技術は放棄しない」CVIDを公式に拒否

2018/08/11
更新: 2018/08/11

8月6〜8日にイランを訪問した北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は「非核化は支持するが核知識は放棄しない」と述べ、核を含む全ての大量破壊兵器と弾道ミサイルの「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄(CVID)」を公式に拒否した。イラン国営メディアらが9日(現地時間)報道した。米トランプ政権で米朝間の非核化交渉が始まって以来、北朝鮮が核知識を維持すると明らかにしたのは今回が初めて。

李外相は8日、イランのアリー・ラリジャニ国会議長と会談し、米朝間の非核化交渉について意見を交わした。

会談で李外相は「われわれの主な目標である朝鮮半島の完全な非核化を達成するには、米国が自分の約束を守らなければならないが、(彼らが)そうすることを拒否している」と主張し、米国との交渉で約束を守るために非核化に合意したが、米国が北朝鮮に対する敵対を放棄しないため、核知識を維持するとの考えを明らかにした。

李外相が述べた核技術(Nuclear Technology)が正確に何を意味するのかは知られていない。しかし、非核化と核知識を分けることにより、米国が当初求めていたCVIDに線を引く発言との分析が多い。

米メディア・ボックス(VOX)は8日、マイク・ポンペイオ国務長官が率いる米交渉チームが現段階ではCVIDの代わりに、北朝鮮の核兵器保有量を確認し、「6〜8ケ月内の60〜70%の廃棄」を目標に置いていると伝えた。しかし、北朝鮮は先決条件で終戦宣言を要求し、これを拒否していたと報じた。

今回の会談でラリジャニ議長は李外相に「米国が交渉で合意した義務を守ったことは一度もない」と述べ、米国への敵意を表わした。李外相も米国に対する警戒を緩めてはいけないとしながらも、「北朝鮮の新しい経済開発政策のためには、安全保障を確保する必要がある。南朝鮮(韓国)との良好な関係がその一つ」と述べ、韓国とは良い関係を維持していく態度を示した。

(翻訳編集・齊潤)