仏伝統銘菓、中国で商標権侵害請求認められる

2017/12/22
更新: 2017/12/22

フランスの伝統銘菓、カリソン・デクス (Calisson d’Aix)のメーカー連合会が同商品の商標権を侵害したとして、中国商標局に対して、中国人実業家の商標登録の抹消を請求した。同局は13日、フランス側の主張を認める判定を下した。

浙江省の企業家・葉春林氏は自社製菓子にKalisongの商標登録を申請し、昨年8月、2026年まで有効の商標権を得た。

Kalisongは文字通り、発音がCalisson d’Aixに近いうえ、商品の外観も酷似している。Calisson d’Aixのメーカー連合会(UFCA)は仏国内12社を代表して、数カ月前に中国商標局にKalisongの商標登録の取り消しを請求した。

中国商標局は13日、「Calisson d’Aixはフランスの(文化)遺産の一種で、先使用権が認められる」「(葉氏の)Kalisongは、Calisson d’Aixと明確な違いがないため、消費者が原産地を誤解する可能性が高い」として、フランス側の請求を全面的に認めた。

カリソン・デクスは140年の歴史をもつフランスのプロヴァンス地方の伝統銘菓。アーモンドとメロン、オレンジピールなどのフルーツの砂糖漬けをペースト状に練り混ぜて作られた楕円状キャンディの表面には、卵白と砂糖で純白のアイシングが施される。

今回の出来事をきっかけに、中国で商標権を登録するフランス企業が増えている。チーズのコンテ、ブルーチーズのロックフォール、生ハムのプロシュット・ディ・パルマのほか、45種類のボトルワインなどが中国で商標登録した。

(翻訳編集・叶清)