【写真】訪日トランプ米大統領 北朝鮮の拉致被害者と面会

2017/11/06
更新: 2017/11/06

来日中のトランプ米大統領は6日午後、東京の迎賓館で、北朝鮮による拉致被害者の家族らと面会した。

面会後、安倍晋三首相や被害者家族らと共に取材に応じたトランプ氏は「拉致被害者の家族の方々から悲しい話をたくさん聞いた。 拉致された被害者が愛する人々の元に戻れるよう、安倍首相と力を合わせていきたい」と述べた。

面会には、横田めぐみさんの母・早紀江さん、田口八重子さんの兄で拉致被害者家族会代表の飯塚繁雄さんのほか、拉致被害者の曽我ひとみさんも参加した。参加者は、拉致された家族の写真を掲げた。大統領は面会に出席した一人一人と握手を交わした。

トランプ大統領は9月、国連総会の一般討論演説で、北朝鮮による人権侵害を強調し、拉致問題について「日本人の13歳の少女が拉致された」と、横田めぐみさんの拉致とみられる事案に言及していた。安倍首相の演説も拉致問題ほか北朝鮮問題を中心的に取り上げた内容だった。

過去、ブッシュ氏やオバマ氏ら米大統領が拉致被害者家族と面会したが、拉致被害者自身が面会するのは、今回が初めて。

拉致被害者および家族とトランプ大統領の面会について、安倍首相はツイッター@AbeShinzoで「横田早紀江さんが語り始めると、大統領は、めぐみさんの写真を自ら手に取り、愛する家族と引き裂かれた皆さんの痛切な訴えに、真剣なまなざしで、聞き入っておられました」とのコメントとともに、面会時の写真を掲載した。

報道陣に対しては、「40年間苦しんできた人たちが今も苦しんでいることを世界中の皆さんに知ってほしい。トランプ大統領や世界の人々と協力し、この問題の解決のために全力を尽くす」と力を込めた。また、圧力強化のために北朝鮮の35団体・個人の資産凍結を7日に決定する方針であると明かした。

安倍首相は9月、都内で拉致被害者御家族との懇談会のあいさつで「拉致問題は、安倍内閣の最重要課題」「私が司令塔となって、国際社会からの厳しい圧力をテコとしつつ、北朝鮮に対して拉致問題の早期解決に向けた決断を迫る」と述べている。

北朝鮮による拉致被害者の写真を抱え、米トランプ大統領との面会に参加した母・横田早紀江さんら拉致被害者家族。(Getty Images)

(編集・甲斐天海)