北朝鮮駐英国大使館の太永浩(テ・ヨンホ)公使が8月、妻子とともに亡命し韓国に入ったことに世界各国が注目した。イギリスメディアによると、太公使は金正恩政権から英国政府と軍の関係者に贈賄で核技術を盗み出すよう命令された後、プレッシャーを感じ亡命を決心したことを明らかにした。
英紙「サンデー・エクスプレス」(16日付)によると、匿名希望の英情報機関の幹部は、太公使が韓国、米国、英国の情報機関関係者との面談で、「2年前に北朝鮮当局に、核技術を盗み出すため100万ポンド(約1億2700万円)で英国国防省および海軍関係者に贈賄するよう命令された」と示した。
太公使は「英国の公務員を金銭で誘惑することは不可能だ」として、「実現不可能な命令でプレッシャーを感じた」「当局に任務を失敗すれば、外交生命が終わることになると言われた」などと、亡命した主因を示したという。
同報道では、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)技術の開発に力を注いでいる。
太公使はこれまでに脱北した最も階級の高い北朝鮮政府官員だ。韓国メディアによると、脱北した理由について、以前「子供の教育と未来のためだ」と話したことがある。
韓国統一省の最新統計では、今年1~9月まで韓国に入った北朝鮮の脱北者は、前年同期比で21%増の1036人になった。脱北者数が年間3000人に達した2000年代末や2010年代初めと比べると減る傾向になっているが、エリート層の脱北が増えているという。
(翻訳編集・張哲)
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