日本時間本日午後4時ごろ、オランダ・ハーグにある常設仲裁裁判所は中国が南シナ海における9割以上の管轄権を主張しているに対して、フィリピンが3年前に国際的な仲裁を申し立てた件について判決を下す予定。
米国など国際社会の多くの専門家は、仲裁裁判所はフィリピン側に有利な判決を示すと予測しており、今後中国側がどのような反応を示すのか、また南シナ海においてどのような動きに出るのかを注目している。
11日付英紙「ガーディアン」によると、一部の専門家は仲裁裁判所の判決に対し、中国は非難と強い不満の態度を示し、フィリピンからの輸入に制裁を加えるなどの措置は採るが、南シナ海で軍事的な行動をとる可能性は低いとの見解を示している。一方、中国国内で反米や反フィリピンの民族主義を大いに煽ってきた中国当局にとって、国際法の下で負けることはメンツが潰れ、報復の目的で南シナ海において、米軍やフィリピン軍に対して軍事行動を行う可能性も否めないと予測する専門家もいる。
米軍事評論家のロバート・八ディック(Robert Haddick)氏は、軍事専門紙「ディフェンス・ニュース(Defence News)」電子版(7日付)に対し、判決が中国に不利であった場合、中国側の反応は11のパターンがあるとの見方を示した。
1.何もしない。
2.中国外交部は強い非難声明を出す。中国側の意見を米ウォールストリート・ジャーナル紙などに掲載する。
3.中国海軍と中国国内の民兵組織と共同で南シナ海地域で軍事演習を行う。
4.同地域で大規模な海上軍事演習を行う。
5.J-11戦闘機を南シナ海軍事基地に常駐させる。
6.航空軍団を派遣し、同地域の空域でH-6爆撃機とJ-11戦闘機の共同演習を行う。
7.西沙諸島において、HQ-9長距離地対空ミサイルと対艦巡航ミサイルを永久的に設置する。
8.南シナ海で防空識別圏の設定を宣言する。
9.黄岩島(スカボロー礁)を埋め立てて軍事拠点を作る。
10.HQ-9長距離地対空ミサイルと対艦巡航ミサイルを永久的に南シナ海に設置する。
11.大規模な海上実弾軍事演習を行う。海南省の軍事基地からミサイルを発射する。
ハディック氏は、中国が8項目から11項目の反応をすれば国際社会に対して軍事的な行動の用意ができたことを示したに等しい、との見解を示した。米国政府もこれまで以上に軍事的な措置を取るだろうとみている。
中国国内では、中国南海研究院の呉士存院長は11日「環球日報」に寄稿し、仲裁裁判所の判決によっては、南シナ海情勢は今後よりいっそう予測不能となり、米中関係は「新たな臨界点」を迎えるとの予測を示した。呉院長は今後米中双方は、中国が仲裁裁判所の判決を履行するか否かについて、メディアを通しての論戦、外交戦、海上軍事的対抗がより激しくなり、中国当局は状況の悪化を防ぎ、また掌握できない不利な状況に備え、万全な準備をしなければならないと指摘した。
中国国営中央テレビは9日に、中国海軍の北海、東海、南海の3つの艦隊が8日、西沙諸島付近の海域で大規模な実弾軍事演習を行い、100隻以上の軍艦や十数機の航空機などが参加したと報道した。
(翻訳編集・張哲)
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