中国軍大学の少将、汚職で失脚 女性将官で初

2014/12/05
更新: 2014/12/05

【大紀元日本12月5日】中国人民解放軍信息工程大学で副政治委員、紀律検査委員会書記を務める高小燕少将が4日、収賄容疑で軍の検察部門に連行された。習近平体制が腐敗撲滅を宣言した共産党第18回全国代表大会以来、失脚した初の女性将官となる。

同氏はかつて軍総参謀部総医院(通称309医院)で政治委員を務めており、構内に自宅を構えている。同日、家宅捜査も受けたという。中国メディア・財新網は匿名希望の情報筋の話として、同氏が在職中、建設工事をめぐる収賄の疑いがあると報じた。すでに数人の同院関係者がこの問題で調査を受けている。

公開された資料によると、同氏は同医院に在任中、「15棟に及ぶ職員宿舎、全国の病院で最大規模となる駐車場、幹部向けの医療センター、救命センターの改修と増築」など複数の大型建設プロジェクトを完成させた。

同医院について、2014年に国際人権団体から「法輪功学習者から臓器を強制摘出している」と告発された。同医院は軍と衛生部に「全軍移植研究所」と指定されるほど移植分野に力を入れている。同医院が発表した資料によると、腎臓移植だけで毎年200例の手術が行われているという。医院の収入も2006年の3千万元(約5.8億円)から2010年の2.6億元(約50.7億円)と大幅な増益となった。

巨額の工事費を捻出するため、非人道的な手段で臓器を摘出・移植した可能性が高い。汚職は同氏が失脚する表向きの理由に過ぎない可能性が出ている。

同氏は山西省出身の57歳。2005年から309医院の政治委員、2009年から現職就任後、少将に昇進、数少ない女性将官となった。

(翻訳編集・江音)