【大紀元日本12月3日】香港の行政長官選挙制度の民主化を求めるために道路占拠を発起した「占中三子」の3人が2日午後に記者会見を開き、3日午後に警察に出頭すると表明した。合わせて発表された声明文は占拠を続けている学生や市民に対し、「警棒で権力を守る政府はもう理性を失った。身の安全のため、撤退を呼びかける」と訴えた。
占中三子は香港大法学部准教授の戴耀廷氏、香港中文大学社会学部准教授の陳健民氏、キリスト教牧師の朱耀明氏の3人。
声明文の冒頭で出頭する理由について、こう語った。
「道路占拠は平和かつ非暴力で、一定の違法行為を犯したのも正義を求めるためで、目的は法治を乱すことではない。そのことから、法的責任を一身に引き受ける」「出頭は法律を尊重するやり方で、弱腰でもなければ、失敗をも意味しない。仁義のない政府への沈黙の抗議でもある」
また、2カ月間、親中派と警官隊の度重なる暴力的排除にくじけなかった学生ら民主派への気持ちもつづられた。
「これまでの2週間、警官隊は占拠現場で抗議者を強硬に制圧した。体を張って警棒に立ち向かう若者たちが最後血まみれになった。この現実に心は悲しみに暮れている。学生と市民の民主を求める強い決心に敬服すると同時に、政府の冷血さにやり場のない怒りを覚える」
声明文の最後は「民主を求める市民の平和的行為に対し、梁振英政府はひたすら武力で応酬した。問いただしたいのは、その政治責任をしっかりと果たしたのか」と、「陰の共産党員」と揶揄されている梁長官を批判した。
「一時的な後退は前進につながる」として、今後、別の形で民主化運動を続けていくとも示した。
一方、2カ月間続いてきた道路占拠は開始当初の10万人以上の参加者が最近は数千人に激減。香港政府はモンコック(旺角)に続いて、最後の占拠拠点・金鐘(アドミラリティ)でも強制排除を実施する構えだ。
占拠を率いてきた学生団体の一つ、「学民思潮」のリーダー黄之鋒氏ら3人は1日夜から、政府との対話再開などをもとめて、ハンガーストライキに入っている。
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