【大紀元日本4月11日】中国当局は、国内に200カ所以上の「がん村」が存在すると認めている。その中の一つである河北省滄県近郊の村が深刻な水質汚染に見舞われている。赤く変色した村の井戸水からは有毒物質アニリンが基準値の73倍含まれていることが明らかになった。また、1996年以来、人口800人の村で30数人がガンを患っているという。
汚染源は20数年前に建設された化学工場。アニリンの汚染のため、井戸から赤い水を毎点xun_゙村民たちは、陳情を繰り返してきた。しかし当局は取り合わなかった。毎年行われた水質検査でも「合格」判定が下った。
深刻な汚染が注目されるようになったのは同県環境保護局の_deng_連声・局長の発言だった。同局長は「あずきを煮れば、水も赤くなる」と同村の水汚染を完全否定した。
この発言に対して、インターネット上で非難が殺到し、同局長には「小豆局長」というニックネームがついた。この不適切な発言のため、同局長は5日に解任された。20数年間村民を蝕んできた水汚染の実態がこれによって初めて明るみに出た。
地元紙の報道によると、村の井戸水を検査した結果、飲用水となる基準の73倍のアニリンが検出されている。
アニリンは有毒化学物質であり、接触、吸入により速やかに人体に吸収され、中毒症状を起こす。中毒によってメトヘモグロビンが生成され、高メトヘモグロビン血症によりチアノーゼや呼吸困難が引き起こされ、死に至ることもある。
国営新華社通信の報道によると、1996年以来、24人がガンで死亡しているという。
問題となった化学工場は取り壊しを命じられ、現在、解体作業が進んでいる。
(翻訳編集・叶子)
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