国連食糧農業機構:四川大地震の農業被害額、6300億円に

2008/07/04
更新: 2008/07/04

【大紀元日本7月4日】国連食糧農業機構(FAO)は6月30日、中国四川省で発生した大地震による同省の農業被害額は60億ドル(約6300億円)に達したと発表した。

FAOの現地調査によると、同省の約3000万人農民が直接に被災を受けており、多くの人々は生計を立てるための手立てを無くした。多数の農民が地震で死傷したため、穀物などの農産物の収穫が放置され、または収穫した穀物を貯蔵する倉庫が崩れたことによって、穀物が駄目になった状況が多く見られるという。

一方、FAOによると、大地震による家畜の被害額も20億ドル(約2100億円)に達している。地震で死亡した豚は約300万頭を超えたという。FAOのコーディネーターのラジェンドラ・アリヤル(Rajendra Aryal)氏は被災地の農業を完全に復旧するには3年から5年を必要とすると話した。

同機構は、種蒔の遅れ、虫害または水の供給不足で、四川省の次の収穫期において、農産物は約10%から50%減産すると予測する。さらに、殺虫剤や肥料が不足しているため、将来の食糧生産に大きな影響が出るという。

アリヤル氏は「肥料、殺虫剤、農業機械や家畜の配給、または畑など農地の復旧作業は今後将来6ヶ月間における最大な課題である」と述べた。