「人権聖火リレーを成功させよう!」=東京で決起フォーラム

2008/06/01
更新: 2024/04/22

【大紀元日本6月1日】中国大陸で行われている法輪功への迫害をやめさせようと世界各国で引き継がれている「人権聖火」が今月18日に日本にやってくる。これに向けた決起フォーラムが5月31日、東京・駒込で開かれ、中国国内で弾圧されているチベットウイグルの支援団体など、6団体が参加して、中国共産党(中共)政権による異常な人権弾圧の事実を報告し、日本における人権聖火リレーの成功を誓い合い、北京五輪前に中共政権の人権弾圧の停止を目指し、活発に意見交換した。

この決起フォーラムは、法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)アジア調査団日本事務局が主催。当日は、チベット交流会、台湾フォーラム、ダルフール救援ネットワーク、世界ウイグル会議、アムネスティ・インターナショナル日本支部の代表をはじめ、多くの参加者を得た。

フォーラムに先立ち、四川大地震の犠牲者に対し、CIPFG事務局から哀悼の意が述べられた後、CIPFGアジア調査団副団長の安東幹氏が、中国共産党による迫害で亡くなった法輪功学習者が3千人以上に上り、臓器狩りの犠牲者になっていることに言及し「共産党のない中国、人権弾圧のない中国にしよう」とあいさつした。

あいさつする安東副団長(大紀元)

続いて、参加した各団体の代表が発言。チベット交流会の西依玉美氏は、中国共産党政権によるチベットの50年にわたる弾圧を概括的に紹介し、「未確認も含めると今回の武力弾圧で亡くなったのは300人以上と言われ、今もなお、増え続けている」と述べた。

チベット交流会の西依代表(大紀元)

台湾研究フォーラムの永山英樹氏は、日本と台湾が脅威として見ている中国の膨張主義の根幹には、法輪功への迫害と同様、人権侵害があると前置きしながら、1936年のベルリン五輪と今年の北京五輪の類似性として「経済利益のプロパガンダ」を上げた。中国の膨張主義や人権弾圧をくい止めるには、国際社会への覚醒を促すために、アジアの民主国家である日本と台湾がそのプロパガンダを打破する声を上げることの必要性を力強く訴えた。

台湾研究フォーラムの永山英樹氏(大紀元)

ジェノサイド(大量虐殺)で中国の武器供与と擁護が問題になっているダルフール難民の救援に取り組む「ダルフール救援ネットワーク」の川添友幸氏は、「ジャパニーズ・フォー・ダルフール」代表の中村公政氏と共に、発電所用の特殊な石油を巡る日本とスーダンの経済利害など、一般の日本人には知られていない側面を紹介し、チベット、トルキスタン、法輪功などの関係者と連携していくことを示した。

「ジャパニーズ・フォア・ダルフール」の中村氏(左)と「ダルフール救援ネットワーク」の川添氏(大紀元)

中共政権による同化政策で仕事を奪われたことを抗議したウイグル人の若者200人以上が殺された1997年2月5日の武力弾圧事件を紹介した世界ウイグル会議のイリハム・マハムティ氏は、「中国の人権の問題は深刻。これを解決するには、共産党がなくならない限り、人権問題もなくならい」と訴えた。

世界ウイグル会議のイリハム・マハムティ氏(大紀元)

元精華大学助教授だった王久春氏は、法輪功を修煉しているだけで迫害を受け、残酷な拷問を受けた経験を切々と語った。中国の公安当局は、大学関係者などの社会的地位のある法輪功修煉者を迫害のターゲットにしていたという。

辛い迫害体験を語る法輪功修煉者の王久春さん(大紀元)

民主中国陣線日本支部代表の李松さんは、1989年の六・四天安門事件は、中国共産党政権史上で初めての民衆による運動であり、その象徴であるがゆえに共産党は名誉回復を行っていない。チベットやウイグル、宗教関係者、民主活動家などが、民主という同じテーブルに着いて基本的な人権を獲得する戦いを進めて行かなければならないとした

民主中国陣線日本支部の李氏(大紀元)

最後に、アムネスティ・インターナショナル日本支部の茶井市明氏が、法輪功をはじめとする中国の人権侵害の確認された事例を紹介した。

アムネスティ・インターナショナルの茶井氏(大紀元)

参加者の一人、江村晴哉さん(パンク・ロッカー)は、決起フォーラムの盛り上がりを評価し、「音楽仲間にも広く呼びかけ、人権聖火イベントを成功させたい」と力強く抱負を述べた。

人権聖火は、6月17日に日本に到着。翌18日の東京・代々木公園(午後零時)を皮切りに、21日に長野・南千歳町公園(同)、22日に大阪・中之島公園(午後1時)、25日に名古屋・若宮広場(午後5時半)、28日に広島・平和公園(午後零時)、29日に福岡・福岡中央公園の6カ所でイベントが行われる。

人権聖火リレー日本事務局によると、引き継ぎ式のイベントには、ミュージシャンによる演奏なども予定している。また、当日のランナーも募集している。詳細は、CIPFG日本事務局 山川まで(携帯090-9460-1241)か、同サイト(http://www.humanrightstorch.org/jp/information/h12234.html)まで。

(記者・佐藤)