中国製ブレスレットで男児中毒、20万個のリコール=米国

2007/09/26
更新: 2007/09/26

【大紀元日本9月26日】中国ブレスレットの販売収益100万米ドル(1億円以上)をマサチューセッツ総合病院へ寄付したボストンがん慈善団体「フレンズ・オフ・メル・ファンデーション(Friends of Mel Foundation、以下、FMF) 」は9月21日、販売したブレスレットが基準値以上のを含有していたことから、過去2年間にさかのぼり、20万個の回収を発表した。

米「ボストン・グローバル(Boston Global)」紙によると、FMFは今月、9歳男児が同ブレスレットに含有する重金属・鉛を摂取したため、中毒症状が現れたという通報を電子メールで受け、「マサチューセッツ・マテリアルズ・リサーチ(以下、MMR)」という実験機関へ調査を委託し、ブレスレットの分析を行ったという。

MMR社によると、ブレスレットについているビーズは重金属の鉛を含んでいないが、ビーズを繋ぐ銀色のリンクが高含量の鉛を有するという。FMFスポークスマンのジャッキー・ハスコビッツ氏によると、カラーのビーズは中国およびトルコから輸入したが、銀色のリンクはすべて中国製。

FMFは、ブレスレットは中国人経営の寧波金属加工公司(Ningbo Metal Manufacturing)から購入したとし、売買契約を結ぶ前に銀色のリンクは重金属・鉛を含まないことを明記したと指摘した。

FMFは劣悪の偽物に騙されて、買い取ったことに対して怒りを訴えた。FMFはすでに米国消費者製品・安全委員会(US Consumer Product and Safety Commission. CPSC)およびマサチューセッツ衛生当局に連絡したことを明らかにした。

FMFのもう1人のスポークスマン、ナンシー・スターリン氏によると、中毒の被害を受けた男児の家族に連絡は取れないが、通報者との連絡が取れたと説明し、男児は病院で治療を受け、現在の状況は良好だという。スターリン氏は、男児は鉛中毒のために入院したかどうかについて、説明はしなかった。

FMFが今回の回収発表をするまでに、1900万件の玩具を含み、数ヶ月前から基準値以上の鉛含有のために、大量の製品回収が続出していた。昨年、ミネソタ州では、4歳の児童が基準値以上の鉛を含有する中国製ブレスレットを使用したため死亡したことから、リーボック社(Reebok International)は、児童運動靴におまけ商品として付けていたブレスレット30万個の回収を発表した。

基準値以上の鉛を含有する中国製品の回収などについて、米議会で公聴会がこのほど開かれた。マサチューセッツ州立法者および公共衛生政府関係者は、基準値以上の鉛を含有する玩具およびアクセサリーなどの同州での販売禁止を検討していることを示した。

FMFはホームページおよび同州、フロリダ州にある約100の小売店にてブレスレットを販売したという。FMFは、各小売店より同製品をすべて回収し、今後は鉛を含まない製品を扱うことを強調した。

(記者・魏徳、翻訳/編集・余靜)