北京そごう百貨店:店側とダフ屋が流血衝突、一時閉店

2007/05/10
更新: 2007/05/10

【大紀元日本5月10日】北京市宣武区のそごう百貨店(SOGO)では6日、警備員が店内で商品券を違法転売するダフ屋を殴る事件が発生した。安徽省出身のダフ屋4人が負傷し、病院で治療を受けた。その後、100人あまりのダフ屋がそごう店内に集まり、抗議を行った。そのため、店は一時閉店した。中国メディアが報じた。

北京現地のメディアの報道は、負傷したダフ屋、周環氏の話を引用、以下のように伝えた。

6日正午12時ごろ、警備員が店内で商品券を違法販売するダフ屋の取締りを始めた。当時、周環氏は2Fのトイレから出てきたところ、警備員に「トイレでタバコを吸った」との理由で殴られた。その後、周環氏は、弟や同じ出身地のダフ屋10人あまりと地下一階の保安部に抗議に行ったが、双方が口論となり、複数の警備員が現場に集まって、警棒や、鉄の鎖などで彼らに暴力を振舞った。結果、4人のダフ屋が負傷し、病院に運ばれた。現場の壁や床には多数の血痕が残されていたという。

周環氏の背中には傷が多数あり、弟の周超氏も頭から血を流すなどのケガをしたもよう。

事件当時、1階の化粧品コーナーで買物をしていた女性客は、「数人が1人の太っている男をエレベーターまで追いかけ、引っ張って地下1階に連れ込み、この男を数回蹴った」と証言した。

事件発生直後、200人あまりのダフ屋がそごうの入口に集結、スローガンを叫び、「そごうの警備員が人を殴り、傷害を負わせた。公正を返して、犯人を厳罰せよ」などの横断幕を掲げた。そごう側は終始、現場に現れなかったという。

その後、十数人のダフ屋が店の前の道路を塞ぎとめて抗議を行った。交通が一時的に麻痺し、そごうも臨時閉店した。

今年2月から、宣武区のそごう百貨店の警備員とダフ屋は、頻繁に衝突してきた。6日の状況は最も深刻だという。7日午前に、一部のダフ屋が店内で店側と対峙していたとの情報もある。

情報によると、そごう店内で商品券を違法転売するダフ屋は約100人、彼らは顧客から額面500元から1万元の「真情カード」(そごうが発行する商品券)を買い取り、ほかの顧客に転売する。その差額が儲けとなる。「真情カード」は、企業や個人が贈答用に購入するが、もらった人は、そごうで買物せず換金したいため、ダフ屋に売る。それが事件の発端となっているようだ。

市民からは、「いま、様々な買い物券が流通しているため、ダフ屋に隙を与えた。行政が健全な規制と管理体制を講じなければ、今回のような衝突がますます増えていく」と憂慮する声が上がっている。