「反プーチン」ロシア人記者、自宅マンションで射殺体で発見される

2006/10/09
更新: 2006/10/09

【大紀元日本10月9日】チェチェン問題の評論で名を馳せるロシア人女性記者で、「ロシアメディアの良識」と称賛されているアンナ・ポリトコフスカヤ氏(Anna Politkovskaya、48歳)が7日午後、自宅マンションのエレベーター内で殺害された。発見当初、遺体のそばには拳銃と4発の弾丸が残されていた。警察は現場検証した後、プロの殺し屋による犯行との見方を示した。

殺害現場のアンナ・ポリコフスカヤ氏の自宅マンション(大紀元)

ロシア警察によると、アンナ・ポリトコフスカヤ氏は現地時間の7日午後4時25分ごろ銃で撃たれ、エレベーター内で倒れていたのを隣人が発見したという。

アンナ・ポリトコフスカヤ氏は、ノーヴァヤ・ガゼータ紙の評論員で、ロシアの社会奉仕活動に熱心に参加し、その正直で真面目に仕事に取り組む姿勢が評価され、ロシアと欧州において名を知られている。日本では、「チェチェン やめられない戦争」や「プーチニズム 報道されないロシアの現実」などの著作を出版している。同記者が暗殺されたことはロシア社会に衝撃を与えた。

弔問に訪れる若者

アンナ・ポリトコフスカヤ氏には、2人の子どもがいる。彼女はチェチェンに関する軍事報道を頻繁に発表し、踏み込んだ内容と論評が評価され、国際ルポルタージュ文学賞「ユリシーズ賞」を受けるなど、幾度となく褒賞を獲得した。そのほか、ポリトコフスカヤ氏はプーチン大統領のチェチェン政策を批判する本も出版した。2002年10月に129人が死亡したモスクワ劇場占拠事件で、ポリトコフスカヤ氏は、ロシア当局とチェチェン独立派武装勢力の間に入り、人質釈放の交渉に当たった。

情報によると、2004年、ポリトコフスカヤ氏は別のテロ事件を報道した際に、現地に向かう飛行機の中で毒を盛られたお茶を飲み、一時重体になった事件が発生していた。

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