【大紀元日本3月29日】「エネルギーの旅」と呼ばれるロシアプーチン大統領先週の中国訪問では、中露が
3月21日ロシアのプーチン大統領と胡錦涛氏は北京で会談した(Getty Images)
エネルギー関連についての文書に調印したが、石油パイプライン問題に関して合意が至っておらず、具体的な結果を得られなかった。これは、中露両国がそれぞれ自国の利益を図っていて、両国の関係は外見のようにそれほど親密ではない、と専門家らはみている。
プーチン大統領は先週21日、中国の胡錦涛国家主席と会談を行った。二人は一年に五回も会談したことから、両国の親密な関係がうかがえる。一方、香港紙『明報』の論評は、両国のエネルギー協力に関する協議の進み方がかなり遅く、特に極東地区におけるパイプラインの建設についての会談は先送りさればかりということから、表では友好的なものかのように見える中露両国の戦略関係は、実質な内容が欠けていると指摘した。
『明報』の論評によると、近年中国のエネルギーに対する需求は急激に増加している中、世界第二位の石油埋蔵量を保するロシアは中国にとって最良の給油所となるだろう。ロシアは1994年に自ら中国にアンガルスク~大慶までの石油パイプラインの建設を提案し、中露の非常に良い友好関係は双方のエネルギー協力を推進させる役割を果たしているはずだと専門家が見ている。しかし、中国の経済高成長につれて、ロシア国内の一部の勢力は中国に対して嫉妬と脅威という感情を抱くようになり、彼らは中国とのエネルギー協力に対して全く興味を示していないようだ。
また、中露双方がアンガルスク~大慶までのパイプラインについての協議を始めて以来、日本はその間に入って、日露間のパイプライン建設の協議も積極的にスタートした。日中関係がかなり冷え込んでいた今日、日本はなおさら中露の協議が進めてほしくないと考えられる。
また、同評論によると、自然資源がますます少なくなってきた今、エネルギー資源はすでにロシアが経済力と政治力、または国際社会における影響力を高める最も重要な資本となっている。したがって、極東地域でのパイプライン建設に関する決議はロシアの国益に有利なものでなければならないとプーチンは常に強調している。
そうした戦略下、いわゆる中露戦略パートナー関係は、最近ロシア空軍が中国の張家界でアクロバット飛行ショーを披露したように、すべて見世物であり、中国とロシアが欧米各国を抵抗する一つの手段に過ぎない。本質の協力関係にとなると、両方はそれぞれの計算をもっているようだ。