「氷点週刊」に叩かれ、中共団中央書記・趙勇氏が左遷

2006/02/27
更新: 2006/02/27

【大紀元日本2月27日】中国青年報が発行する「氷点週刊」に批判された趙勇・中共団中央書記(43)に23日、中共河北省委常任委員への人事異動が発表された。北京の専門家は、趙氏の人事異動は実質上の左遷であり、「氷点週刊」の停刊処分事件で心象を悪くした中共が失点を挽回する試みであると分析した。

趙書記は、中共青年団で宣伝広報を主管、仕事のやり方が時代遅れで、保守的な思想の持ち主と、「氷点週刊」の編集者・李大同氏らに名指され、批判された。

「氷点週刊」が停刊後、李大同・編集長はメディアへ同事件を公表、中共青年団中央・宣伝部の言論統制に強く抗議した。李編集長は、「憲法と法律を全く無視し、正当な法的手続きもなく、陰謀と計算を巡らした」と語り、「氷点週刊の停刊は、指導層の一握りが以前から策謀していた」と示唆した。

中国国内外の各メディアが強い関心を寄せ、中共内部の有識者が声を挙げる中、中共指導層は3月1日に同誌を復刊することに決定したが、李編集長と慮副編集長に解雇処分を下した。また、「整備回復」期間として、「現代化と歴史教科書」を著した袁偉時氏に対する批判記事を復刊後、第一号に掲載することが条件であるという。解雇された李元編集長は、「中共当局の今後の出方がどうであれ、氷点週間(の精神)は実質上死んだ」との認識を示した。

専門家は、「李大同・元編集長、盧躍剛・副編集長を解雇し、同時に趙氏を左遷したことは、中共指導層が氷点週刊の支持層と反対層の両勢力の均衡を折衷しようと意図している」と分析した。