カナダ・トロント:中国沈陽・元司法局局長、リレー断食応援演説

2006/02/10
更新: 2006/02/10

【大紀元日本2月10日】中国沈陽の元司法局長・韓広生氏は2月7日、トロント中国領事館前で、人権弁護士・高智晟氏が展開したリレー断食の応援演説を行った。大紀元記者・李佳が現場で取材した。以下は韓広生氏のコメントである。

韓広生氏は高弁護士が始めたリレー断食運動について、「リレー断食は決して偶然ではない。この運動は、まさに今日の中国の社会動向、法律家の覚醒を示しており、中国人が覚醒しつつあることを表している。高弁護士は自身の安否も顧みず、中国人の人権のために正義を貫いている。これこそ弁護士が備えるべき高尚な人格だと思う」と述べた。

中共の政権について、韓広生氏は「カナダではよくストライキ、デモ行進、中には警察によるストライキなども見られるが、このようなことは中国では到底考えられない。中国共産党は常に、『安定こそがすべてを圧倒する』と唱えてきた。つまり、共産党は人民の不満を圧迫してきたということだ。一方カナダでは、人民の不満や鬱憤を晴らすことができる体制になっている。強権政治を強いてきた中共体制は、実は非常に脆くて、非常に小さな事件でも中共の生存を揺るがすほどの緊張が走る。崩壊を恐れ、あらゆる手段を講じて弾圧し、安定の仮装を身にまとっても、中国人の人権意識が広まってきた今日では、もはや弾圧しきれなくなり、中共政権はすでに綻び始めている」と述べ、「天安門事件での殺戮を代表とする、恐怖を作り出す赤の中共は、人々の自由に対する渇望を抑制し、人民の目を欺く宣伝をし続けたため、人々はますます政治離れになり、自分の利益だけを重視するようになった。そのため、人間に本来備わるべき良知や社会的責任感が萎縮するようになったと思う。しかし、このような統治は決して長く続けられるものではなく、如何なる社会も自然から授けられた発展の法則に従っているように、今の中国社会の統治はすでに終焉を迎えている」とした。

中国の法曹関係者について、韓広生氏は「中国の弁護士が断食を通して圧制に対抗することは非常に有意義なことだ。このような活動は法曹界の反響を呼び起こし、中国の法曹関係者たちの覚醒を促進するだろう。すべての法曹関係者が中国の現状や問題について考え、党や組織の顔色ばかり伺うのではなく、司法の独立と法制化を促すことになる」と話し、「実は法曹関係者の多くの執行役は、本心からではなく、えてして下された命令に従って民衆を圧迫している。これは中共という体制から生まれた、思慮に欠ける命令執行の表れである。高弁護士のような自身の安否を顧みない活動、そして海外の抗議活動、人権擁護活動は一部の法曹関係者の反省を促し、彼らの行為が人道に反していないか、幸福の増進を目指すものであるのか、単なる専制政治の道具になっていないかという問いを投げかけることになった」と述べた。

かつて同じく司法界にいた韓広生氏は、高弁護士を含めた、すべての弾圧されている弁護士たちを声援し、 「祖国から遠く離れているが、私は未だ中国人である。どこにいようと私は祖国の現状と発展を気にしている。私は中国の進歩を願っている。しかし近年、中共統治下の中国での情報統制、人権侵害がますます過激化している。国際社会からさらに関心が寄せられることを期待し、より多くの中国人が覚醒することを切に願っている」と語った。

韓広生氏:元中国沈陽司法局局長の韓広生氏は、沈陽市公安副局長を勤めた経験がある。彼の政治理念は中共と著しくかけ離れていたため、韓広生氏はカナダへ政治亡命する道を選んだ。中国在オーストラリア・シドニー領事館の陳用林領事および天津国家安全局のカク鳳軍氏が公式に脱党声明を発表した後の2005年6月28日、韓広生氏はトロントで公式に、中共によるスパイ活動および人権侵害などを暴くようになった。