【大紀元日本11月10日】中国広東省深セン市で、数千人の退役軍人が抗議集会し、現地政府による国有企業改革で生活が困難に陥ったことや、国有資産の流失などの問題を訴え、解決を求めた。深セン市市長が乗った車が一時止められ、武装警官が大量に出動し、抗議者らを退去させた。米国VOAが伝えた。
香港メディアによると、抗議者らは、軍が設立した4つの国有企業の従業員で、それらの企業が長期赤字経営であるため、去年から深セン市政府は改革に乗り出した。レイオフされた人とその家族が、政府の改革手法に不満を感じ、国有資産が大量に流失されたことに怒りを覚え、今回の抗議集会を開いたという。
深セン市市長・許宗衡氏は7日夜、企業の責任者や抗議者代表と緊急面談した。その席で許市長は専門調査チームを派遣し、企業改革の問題を調べ、段階的にレイオフされた従業員の処遇を改善し、今後3年間に抗議者らを解雇しないことなどを承諾した。
面談終了後、怒り心頭の抗議者らは一時市長が乗った車を止めたが、武装警官が大量に出動し、事態を沈静化させた。2人の抗議者が逮捕されたという。
香港メディア記者数人が現地取材を試みたが、当局に拘留され翌日釈放された。
事件後、深セン市政府関係者はコメントを拒否している。
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