エヌビディアは8月11日、同社初のオープンモデル「Nemotron 3.5 Lightning」を発表した。企業や開発者は無償でダウンロードし、利用・改変できる。AIエージェント向けに設計された300億パラメータのMoEモデルで、同規模モデル比で最大4倍の出力速度をうたう。次世代の「Nemotron 4」開発も報じられ、オープンAIモデルを巡る競争が一段と注目されている。
エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者は11日、SNSのXに投稿し、このモデルは性能、処理速度、効率性、公開性を兼ね備えていると説明した。
エヌビディアによると、同モデルは300億パラメータのMixture of Experts(MoE)型モデルである。常時稼働するAIエージェント向けに設計され、大量の専門的な作業を高速で処理できるという。同規模のモデルと比べ、出力速度は最大4倍に達するとしている。
単一GPUのPCでも動作可能 軽量モデルとしての特徴
エヌビディアは、モデルが軽量で、個人用コンピューターの単一GPUでも動作可能だとしている。
また、AIの処理内容に応じて最適なモデルを自動で選ぶオープンソースのライブラリー「NeMo Switchyard」も発表した。
米テクノロジー専門メディア「The Information」は、エヌビディアが次世代モデル「Nemotron 4」を開発していると報じた。プロジェクト関係者によると、世界最高水準のオープンモデルに対抗することを目標としている。
エヌビディアは、オープンモデルを公開している数少ない米大手企業の一社である。AI関連の投資が拡大する一方、低コストの中国製モデルが、AnthropicやOpenAIなど米国の主要AI企業の最先端システムに性能面で近づきつつある。こうした中、オープンモデルへの関心が高まっている。
同プロジェクトに参加する複数の従業員はThe Informationに対し、Nemotron 4の最大モデルは、少なくとも1兆パラメータ規模になる見通しだと語った。
エヌビディアは、Nemotron 4の公開時期を決めておらず、最終段階の学習も終えていない。ただ、関係者によると、早ければ今年の晩秋にも準備が整う可能性がある。
オープンモデル競争が加速 米中AI企業の開発競争
フアン氏は7月24日、オープンウェイトモデルを支持する公開書簡を公表した。その後、エヌビディアはマイクロソフトなどとともにAIセキュリティ・アライアンスを設立した。オープンモデルやオープンソースのソフトウェアを活用し、サイバーセキュリティを強化する取り組みを進めている。
オープンモデルをめぐる議論は、シリコンバレーで注目を集めるテーマの一つとなっている。メタのマーク・ザッカーバーグCEOもオープンモデルを支持する投稿を行った。同社は同時に、「Muse Spark」と呼ばれるコーディングモデルも公開した。
「私たちが目指すべきなのは、米国のオープンモデルを世界最高のものにすることだ」とザッカーバーグ氏は記した。
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