中国・北京で日本の人気ラーメンチェーン「一蘭」に酷似した店舗が発見され、店側が「どこが同じなんだ」と開き直っているというニュースは「中国人はパクリばかりだ」「恥を知らない」といった声が上がっている。ネット上ではこうした現代中国人の傾向が「中国人の民族的特徴」とまで投稿も見受けられる。
しかし仕事やプライベートで中国人と関わっていると、必ずしもそういう人ばかりではなく、それどころか素晴らしい人格者もいる事がわかる。また台湾に住む人々も同じ中国人だが、大陸の中国人とは随分、様相が異なり、彼らのようなトラブルは少ない。
そもそも中国は古来、儒教が説く「仁義礼智信」を人倫の規範とし、礼節を重んじる文明として「礼儀の邦」と呼ばれてきた。
他者を尊重し、自然を畏敬する高度な精神文化を持っていた中国人が、こうしたパクリ行為を行う背景には、中国人の生まれつきの性質ではなく、中国共産党が数十年にわたり国民に植え付けてきた統治手法や「党文化」がある。
今回も大紀元の社説『共産党についての九つの論評(九評共産党)』から、中国共産党のパクリ文化について解析してみたい。中国共産党(中共)が数十年にわたり国民に植え付けた「統治手法」や「党文化」の観点から解明することで、問題の根本原因が見えてくる。
明らかな嘘を突き通す「虚言」と「道徳的抑制の欠如」
ロゴやメニューの酷似を指摘されても、店側の担当者が「関係ありません。一蘭のロゴと私のロゴ、どこが同じなんだ? 自分の目で見てみろ」と堂々と開き直る態度は、日本だけではなく、多くの国々の人々を呆れさせている。しかし、この厚顔無恥な開き直りは、中共が数十年にわたって用いてきた「虚言」による統治手法そのものだ。
中共は自らの利益のためなら平然と事実を捻じ曲げ、神や法による道徳的な制約を一切受けない。この「道徳的抑制のない無頼漢」の論理が、国民の精神構造にまで染み付いている。
九評共産党【第九評】中国共産党の無頼の本性には次のように記されている。
「共産党は無神論を標榜し、神による道徳的規制がない。また、ひたすら集権専制を進めているため、政治上の法的拘束もない。それ故、中共無頼漢に対しては、天も法も妨げるものはない」
「天も法も妨げるものはない」という共産党の態度は、国民に対しても「バレなければ、あるいは強弁して押し通せば何をしてもいい」という思考回路を植え付けた。ニセ店舗の担当者の開き直りは、道徳や法的な正当性よりも自分の強弁と利益を優先する「政治上の無頼漢」の振る舞いが、個人の商業レベルにまでコピーされたものと言える。
他者の成果を掠め取る「略奪」と「無頼」の社会化
他人が苦労して築き上げたブランドロゴやノウハウを無断で盗用し、利益を得ようとする現代中国人の「パクリ」行為の根本には、中共が自らの行動によって国民に示してきた「略奪」と「手段を選ばない無頼さ」がある。
今でこそ世界第2位の経済大国となっているが、中国共産党自身が政権を奪う際に、まず中国人の私有財産を奪うことから始まった。おびただしい人数の中国人が拘束され、洗脳され、ひどい場合は殺害されてきた。中国共産党が決闘されてから100年という月日が経ったが、その過程で伝統的な価値観が徹底的に破壊された。
この「上の梁が曲がっている(指導層が無法・不正を行う)」状態が、一般社会にまで波及し、手段を選ばず他人の財(知的財産含む)を奪う「下の梁が歪む(社会の無頼化)」現象を引き起こしている。
九評共産党 第九評、中国共産党の無頼の本性には次のように記されている。
「今日に至って、中共はほとんど全ての伝統宗教を弾圧し、伝統的な価値観を破壊し、手段を選ばずに財を掠め取り、手段を選ばず人民を欺き、上の梁が曲がったため下の梁が歪み、社会全体を急速に無頼化している」
指導層が法や天理を無視して他者の富を掠め取る社会において、一般大衆もまた「他人の成果を盗むことは悪ではなく、手っ取り早く利益を得るための生存戦略である」と学習してしまう。パクリ行為の蔓延は、中共の略奪的な本質が、国民のビジネス倫理や社会全体を完全に無頼化させてしまった結果といえる。
「誠実信用」の喪失による空前の道徳危機
本家とは似て非なる低品質なラーメンを提供し、消費者を欺いて商売を平然と行っている背後には、かつての中国文化の根幹であった「誠実さ」や「信用」といった伝統的道徳の崩壊がある。中共が五千年の伝統文化(仁・義・礼・智・信)を破壊した結果、現代の中国社会は、人と人との信頼が欠如し、偽物や詐欺が横行する空前の道徳危機に陥ってしまっている。
九評共産党 第九評、中国共産党の無頼の本性には次のように記されている。
「中国人民代表大会開催期間に「誠実信用」問題が高らかに唱えられ、中国の大学入試でも「誠実信用」という題の作文が課せられた。ここからも、「誠実信用の喪失」と「道徳問題」が、中国社会が直面している、目に見えないが至るところに存在する巨大な危機となったことがわかる。汚職腐敗、偽札横行、詐欺横行、人心の卑劣化、世情の悪化、人と人の信頼の欠欠如が起こっているのである」
偽ブランド店がはびこり、低質な商品を売りつける詐欺的行為が日常化しているのは、単なる拝金主義の現れではない。中共の統治によって、社会の精神的な重しであった「誠実信用」という道徳的基盤が徹底的に破壊された結果、利益のためには他者を欺くこともいとわないという、深刻な社会病理の表れだといえる。
排他主義を越えて、真の原因を見据える
「ニセ一蘭」のような悪質なパクリ店舗を見て、違和感や怒りを抱くのは当然のことだ。しかし、その怒りを「中国人はどうしようもない」「パクリ民族だ」と中国人全体への排斥感情(ヘイト)に向けてしまえば、問題の本質を見誤ることになる。
彼ら自身もまた、中国共産党による半世紀以上の暴政と洗脳教育によって、五千年の伝統が育んだ「誠実さ」や「他者への尊重」を奪われ、略奪と虚言の「党文化」を植え付けられた「道徳的・精神的な被害者」なのだ。
私たちが真に非難し、警戒すべき対象は、個々の中国人の資質ではなく、人間の心から正常な倫理観や恥の概念を抜き取り、社会全体を無頼化させた「中国共産党の統治システムと党文化」そのものである。

ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。