結婚式にお金をかけない若者が増えている。
河南省鄭州(ていしゅう)市の農村で4月30日、若い夫婦が簡素な結婚式を開いた。ホテルや専門の式場は使わず、村の広い場所に火鍋のテーブルを並べ、親族や友人をもてなした。
映像では、湯気の立つ鍋を囲みながら、参加者たちがにぎやかに食事を楽しむ様子が映っている。形式にこだわらず、食事を通じて祝う形だ。
この結婚式では、結納金も受け取らず、招待客からのご祝儀も集めなかった。村の高齢者からは「こんな結婚式は初めてだ」という声も上がり、従来とは異なるやり方に驚きが広がった。
費用は1卓あたり200元(約5千円)余り。全体でも5千元余り、日本円で約11万円だったという。新郎は「みんなが楽しく食べられて、妻も喜んでくれた。自分たちも楽だった」と話している。
この結婚式はネットでも話題となり、「身の丈に合っていれば十分」「無理に豪華にする必要はない」といった声が相次いだ。若者の生活の厳しさに共感する意見も多い。
中国では結婚にかかる費用が大きな負担だ。披露宴や結納、住まいの準備などが重なり、若い世代にとって重圧となっている。
こうした中、近年は消費の冷え込みもあり、できるだけ費用を抑えた結婚式を選ぶ動きが広がっている。
3月にも河南省三門峡(さんもんきょう)市で、式らしい式を行わず、食事会だけで済ませた夫婦が話題になった。費用は6999元、日本円で約16万円だった。
かつて結婚式は、家の体面を示す場でもあった。だが今の若者にとって大切なのは、見栄ではなく、これからの生活である。豪華な披露宴より、家電や育児用品にお金を回したい。そう考える夫婦が増えている。
「お金をかけない結婚式」は、いまや一つの社会現象となりつつある。
にぎやかな鍋の湯気の向こうに見えるのは、結婚をあきらめないために、結婚式そのものを変えようとする若い世代の姿である。
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