5月初めの大型連休(いわゆる中国版ゴールデンウィーク)に、海外旅行の減少と航空便の欠航が目立っている。
香港や中国メディアによると、今年の連休期間に予定されていた国内外の航空便は約8万5千便。そのうち国際線は約9800便だったが、785便が欠航となり、欠航率は7.4%と前年の3.6%から倍以上に増えた。中国の航空会社が運航する国際線に限ると、欠航率は10%を超えた。
特徴的なのは、中国の航空会社が大規模な運休としては公表せず、「スケジュール調整」を理由に、個別連絡で乗客に知らせる形で、実際には便数を減らしている点だ。
地域別では、中東や東南アジア、東アジア、オセアニア路線で欠航が多く、特に遠距離路線の影響が大きい。
旅行業界にも影響は広がっている。四川省の旅行会社によると、今年の海外旅行の予約は前年比で約3割減。南アジア方面では落ち込みがさらに大きく、「行っても帰れないのでは」といった不安や、燃料不足による欠航リスクを懸念する声が多いという。
突然の欠航で、旅行者の損失も発生している。ある利用者は、すでに予約していた海外ホテルや現地ツアーが無駄になり、約2千元(約4万円)の損失が出たと訴えるが、航空会社の補償は航空券の差額程度にとどまった。
背景には、航空燃料の高騰がある。中東情勢の影響で燃料価格が上昇し、採算の取れない長距離路線では「飛べば飛ぶほど赤字」となるケースもある。そのため航空会社は、欠航によって損失拡大を防ぐ対応を取っている。
海外旅行をめぐっては、経済環境の悪化に加え、「予約しても飛ばないかもしれない」という不安が広がり、需要そのものが冷え込んでいる実態が浮かび上がっている。
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