経済の減速が続く中、各地で異常な現象が相次いでいる。
中国有数の野菜産地である山東省では白菜が大豊作となったものの、価格は大きく下落し、1玉0.5元(約10円)前後まで下げても売れず、さらに安い地域では0.2元(約4円)でも買い手がつかない状況が広がっている。多くの農家が「このまま畑で腐らせるしかない」と訴えている。
背景には、収穫や運搬にかかる費用がある。農家によれば、産地での買い取り価格は約0.6元(約13円)に対し、運搬費だけで1元以上(約22円)かかるケースもあり、出荷すればするほど赤字になる。このため収穫を断念し、畑で腐らせるか、無料で配るしかない状況に追い込まれている。
こうした実態は、中国本土のメディアではほとんど報じていない。当局は経済の好調さを強調する報道を優先しており、問題は表に出にくい。
一方で、農家の販売価格は極端に低いのに、都市部のスーパーでは高値で売られるという歪みが続いており、その差は輸送費や中間業者のコストによるものだ。
同様の現象は他の農産物でも起きている。河南省ではにんにくの芽が売れず廃棄するケースが報告され、豚肉価格も大きく下落し、生産者の損失が拡大。中国政府も価格安定を呼びかけるなど対応に追われている。
近年、中国では野菜や果物などで「豊作なのに売れない」事態を繰り返している。背景には消費の落ち込みと流通のゆがみがあるとみられ、農家にとって厳しい状況が続いている。
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