日豪 重要鉱物6プロジェクトを推進 中共依存脱却へ連携

2026/05/02
更新: 2026/05/02

日本とオーストラリアは1日、重要鉱物分野における二国間協力を経済安全保障の中核的柱に格上げすると発表した。オーストラリア国内における重要鉱物開発プロジェクト6件を優先的に推進し、レアアース、ニッケル、ガリウム、砂鉱からのレアアース抽出などの分野を対象とする。今回の日豪協力は、西側諸国がサプライチェーンの安全確保に向けて連携し、中共への依存脱却を図る動きを示すものとなった。

日豪首脳が共同声明発表へ

日経新聞が1日に報じたところによると、高市早苗首相は4日にアンソニー・アルバニージー豪首相と会談し、上記の協力計画に正式署名する見通しだ。重要鉱物を両国の経済安全保障パートナーシップの中核的柱として位置付け、その後共同声明を発表する予定としている。

6プロジェクトの中で旗艦事業となるのがレアアース生産で、商社の双日と政府系の独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」(JOGMEC)が設立した合弁企業が主導する。同企業は2025年に重希土類の生産を開始している。

その他のプロジェクトには、住友金属鉱山と三菱商事が共同で主導するニッケル鉱山プロジェクト、双日が支援するガリウム回収プロジェクト、JX金属と丸紅が共同主導する砂鉱からのレアアース抽出プロジェクトなどが含まれる。

豪、環境審査を改革 資源開発を加速

今回の協力推進は、オーストラリア政府が規制改革を進める時期と重なっている。アルバニージー首相は29日、環境法規を改革し、環境アセスメントと承認を連邦政府に代わって各州政府が担う形に移行すると発表した。これにより、従来の連邦・州二重審査による資源開発の遅延解消を図る。

オーストラリア政府はまた、2025年に重要鉱物の戦略備蓄体制の構築に着手し、戦略的鉱物の安定供給確保のため12億豪ドル(約8億6千万米ドル)の拠出を約束。長期的な鉱物開発プロジェクトを下支えする方針だ。

西側各国、サプライチェーン安全保障に注目

経済産業省が公表したデータによると、日本のレアアース輸入の60〜70%が中国に依存している。中共が輸出規制を地政学的手段として利用する中、海上航路遮断のリスクが高まっている現状は、重大な安全保障上の懸念をもたらしている。

米国もまた、重要鉱物の安全保障確保に積極的に取り組んでいる。2026年2月、米国務省はワシントンで2026年重要鉱物閣僚会議を主催し、54か国と欧州委員会の代表が参加して西側陣営の政策協調を図った。

高杉