国際 警報の中でも続く日常 現地からの声

「命より尊厳」 イスラエルからの退避要請でも残留を選ぶ中国人たち

2026/03/26
更新: 2026/03/26

イスラエルからの帰国が呼びかけられる中、中国人の間では残留を選ぶ人が相次いでいる。
「爆撃で死ぬより、貧しくなる方が怖い」
「自由と尊厳を持って生きたい」
SNSには、こうした率直な声が広がっている。

イスラエル情勢の緊張を受け、中国政府は現地の中国人に対し帰国や移動を呼びかけた。しかし、その呼びかけに応じず、現地にとどまる人も少なくない。

彼らがためらう理由は、「命の危険」よりも、「自由や尊厳」、そして帰国後の生活にある。

現地で働く中国人たちは、自らの状況を発信している。ある建設作業員は「ここでは普段通り働けている。警報が鳴れば避難すればいい」と語り、「中国に戻れば収入がなくなる」と不安を口にした。

別の若者はこう話す。
「人はただ食べて生きるだけではない。自由や尊厳があってこそ意味がある」

さらに大きいのが、帰国後の将来への不安だ。領事館は帰国の手配はするものの、その後再び海外で働ける保証はない。一度帰れば、今の生活を失う可能性がある。

中国国内では景気の停滞や雇用不安が続いており、「帰国=生活の不安定化」と受け止める人も少なくない。

一方、現地にいる中国人はこう語る。
「警報が鳴れば避難すればいい。普段は普通に生活している」
「外から見ているほどの混乱は感じていない」

中国政府の宣伝では、現地が極めて危険な状態にあるかのように伝えているため、実際の感覚との間にズレを感じる人も少なくない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!