中東で戦火が激化する中、現地に滞在する中国人の間では不安が広がっている。イランへの空爆で中国人労働者が死亡したとの情報も伝えられている。一方で、現地の賃金が中国国内の数倍に上ることや、情報が比較的公開されていることから、危険を承知で帰国を選ばない人も少なくない。
米国とイスラエルがイランの主要天然ガス施設を攻撃した後、3月18日、イランは報復として湾岸諸国に警告を発し、石油施設を攻撃すると宣言した。同日夜、カタールのラスラファン工業都市にある世界最大のLNG生産拠点がミサイル攻撃を受け、大きな被害が出た。サウジアラビアで働く労働者の李さんは、夜中に何度も警報が鳴り、一睡もできなかったと話した。
サウジアラビアの建設作業員李さんは、「石油施設が攻撃対象になるとの通知が来て、一般市民は近づかないよう指示された。今はサウジ、アラブ首長国連邦、カタール周辺の国々はみな危い。上空には飛行機が飛び交っていて、ここにいるのは本当に危ない」と語った。
イスラエルで働く料理人の田さんは、イランのミサイル攻撃は主にテルアビブ、ハイファ、ベエルシェバなどの都市を狙っており、毎日不安な状態が続いていると話している。一方で、現地の給与が中国本土の数倍に上るため、多くの人が職場にとどまっているという。
イスラエルで働く料理人、田さんは「毎日爆撃がある。中国人同胞が一人亡くなった。昨年も江蘇出身の人が犠牲になった。私たちはお金を稼ぐため、生活と家族のために来ている。死ぬために来たのではない。本当に怖いですが、3年間で100万元(約2200万円)以上を稼いで、ようやく借金を返し終えたところだ」と明かした。
中東の経済・航空要衝であるアラブ首長国連邦のドバイも攻撃を受けた。数日前には、象徴的建築物であるブルジュ・アル・アラブと空港が攻撃され、炎が上がった。現地在住の中国人によると、ドバイでは数年働くだけで家や車を購入できるほど稼げるという。しかし、戦争が始まってからは中国からの原材料が途絶え、多くの工事現場の労働者が帰国した。
ドバイ在住の中国人、麦さんは「毎日戦闘が続いていて、本当に不安と恐怖しかない。自分の目で、パトリオットミサイルがドローンを撃墜する花火のような光景を見た。破片が落ちてきて、非常に怖かった。中国では住宅ローンや車のローンの負担があり、やむを得ず遠くまで働きに来ている人が多い」と述べた。
現地の中国人によると、戦火の影響でドバイの観光業はほぼ停止している。ホテルの平均稼働率は20%未満となり、有名観光地でも人影がまばらになっているという。幸いなことに、原油価格や物価は今のところ上昇しておらず、物資不足も発生していない。
ドバイ在住の中国人、孫さんも「戦争で常に緊張しているが、少なくともドバイは情報を封鎖していない。どのビルが攻撃を受けたのか、被害の状況、毎日何発n迎撃したのか、何機のドローンを撃墜したのかを、すぐに公式メディアで確認できる。ですから状況を把握できる。本当に危なくなったら帰国するだけだ。命を犠牲にしてまで稼ぐつもりはない」と語った。
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