イランの無人機がアゼルバイジャンを攻撃 周辺各国の反発招く イランは釈明

2026/03/06
更新: 2026/03/06

米軍とイスラエルが「壮絶な怒り」作戦を開始した後、イランは報復攻撃を開始した。しかし、発射されたミサイルや無人機は空域で拡散し、軍事目標だけでなく周辺国にも被害を及ぼしており、複数の国が強い不満を示している。

3月5日、アゼルバイジャンのナヒチェヴァン自治共和国がイラン製「シャヘド」無人機2機の攻撃を突然受けた。この攻撃で民間人が負傷し、現地の空港も被害を受けた。

攻撃を受けた2機のうち1機はナヒチェヴァン国際空港のターミナルビルに命中し、もう1機はシャカラバド村の中学校付近で爆発した。地元当局は一時、住民に対して緊急避難を実施した。

アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領はテレビ演説で、この攻撃が民間施設を標的としたものだと非難した。イルハム・アリエフ大統領はイランに謝罪と責任追及を求めた。

事件後、アゼルバイジャン軍は戦闘態勢に入り、アゼルバイジャン外務省はバクー駐在のイラン大使を呼び出して抗議した。アゼルバイジャンだけではなく、トルコ、カタール、サウジアラビアも相次いでイランを非難した。

トルコ外務省は、イランに対し紛争を第三国へ拡大させないよう警告した。トルコのハカン・フィダン外相はアゼルバイジャン側と電話会談を行い、対応策について協議した。

カタール国防省は、最近カタール軍がミサイル13発と無人機4機を迎撃したと確認した。カタール政府は声明でイランの政策を「無責任だ」と批判し、この行動が新たな危険な戦線を生み出していると指摘した。

サウジアラビア外務省は、アゼルバイジャンとトルコに対するイランの敵対行為を「弁解の余地のない卑劣な試みだ」と強く非難した。サウジアラビア代表はジュネーブの国連人権理事会会合でアラブ諸国を代表し、カタール、バーレーン、クウェート、オマーンなど複数国の主権をイランが侵害していると集団で批判した。

欧州連合(EU)と湾岸諸国の外相も緊急会合を開き、イランに対して地域諸国への攻撃を停止するよう求めた。

一方、イラン政府はアゼルバイジャン攻撃への関与を否定し、今回の事件がイスラエルによる「自作自演の挑発」の可能性があると示唆した。イランのアッバス・アラグチ外相は、米国がイラン軍艦を撃沈した件について米国が「後悔することになる」と警告した。

分析では、イランが本来は米軍基地を標的にしていたものの、多くのミサイルや無人機が目標を外れて周辺国や民間施設を誤って攻撃し、地域情勢の緊張をさらに高めている可能性が指摘されている。

時事通信によると、こうした近隣諸国の非難を受け、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は4日、「各国の主権を尊重する。地域の平和は域内の各国によって守られるべきだと信じる」と述べ、「回避を試みたが、自衛の道しかなかった」と説明。報復攻撃についても、米軍やイスラエルを標的にしていることを示唆した。