旧正月を目前に、中国各地で未払い賃金をめぐる抗議が広がっている。
旧正月は本来、働いた分の給料を受け取り、家族のもとへ帰省する時期である。
未払い賃金の拡大について本紙の取材に応じた建設業者や下請け業者らは、「今年は例年よりはるかに深刻だ」「どこに訴えても解決しない」と口をそろえる。
中には工事現場のクレーンや屋上に登り、「支払わなければ飛び降りる」と命を懸けて支払いを求める人もいる。追い詰められた末の行動である。

さらに深刻な事件も起きている。山西省では約千元(約2万円)の賃金を支払ってもらえなかった作業員が雇用主一家を殺害した。福建省では工事代金を受け取れなかった下請け業者が現場で車に火を放ち、自ら命を絶ったと伝えられている。
未払いは建設業に限らない。製造業、医療、公共交通など幅広い分野に及んでいる。
背景には、不動産不況と地方財政の悪化があるとみられる。支払う側に余裕がなく、その負担が最も弱い立場の労働者に押し付けられている。
旧正月前に命を懸けて賃金の支払いを求める現実は、中国経済の深刻さと、救済の仕組みが機能していない実態を浮き彫りにしている。
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