激変する中国 若者と子どもが消える社会 消えない「臓器狩り」への疑念

中国で35歳以下の失踪が急増 11日間で136人

2026/02/22
更新: 2026/02/22

中国で、若者や子どもの失踪が異常なペースで増えている。

中国のネット上で有志が集計した情報によると、2025年12月20日から31日までのわずか11日間に、中国21省で少なくとも136人が行方不明になった。

年齢はいずれも35歳以下で、最年少は8歳。短期間に、しかも若年層や未成年に集中している点は、明らかに異例である。

失踪人口の増加自体は、近年の中国では珍しい話ではない。しかし今回、多くの人々に強い不安を与えているのは、「なぜ若者と未成年ばかりなのか」という点である。働き盛りの若者や、まだ幼い子どもが、理由も説明されないまま次々と姿を消している。

こうした状況の中で、中国のネット世論では、ある疑念が繰り返し語られている。それが、強制的な臓器摘出、いわゆる「臓器狩り」との関係である。

本紙はこれまで、中国における臓器移植をめぐる数多くの問題を報じてきた。移植件数の多さに比べて、公式に発表される臓器提供数が極めて少ないこと。移植までの待機期間が、国際的な医療の常識では考えられないほど短いこと。こうした点は、長年にわたり国内外で疑問視されてきた。

さらに、中国では当局が信仰を持つ市民や政権に批判的と見なした人々を恣意的に拘束しており、そうした拘束者や行方不明者が臓器狩りの対象になっているのではないかという疑念が、長年にわたり指摘され続けてきた。

今回の失踪増加について、現時点で個々の事件と臓器狩りを直接結びつける公式な証拠が示されているわけではない。しかし、疑念が消えない理由は、単なる説明不足ではない。

中国では、当局に不都合と見なされた情報は即座に封鎖され、報道やネット上の投稿も厳しく管理されている。また、街中には監視カメラが張り巡らされ、反体制的と判断された人物の特定や拘束では、驚くほどの速さと精度を見せてきた。

それにもかかわらず、失踪事件になると、こうした監視網は突然「機能しない」かのように扱われる。足取りが分からない、防犯カメラに映っていない、捜索は困難だと説明される例が後を絶たない。この著しい落差が、市民の不信感を強めている。

当局の姿勢は、不作為という言葉では片づけきれない。失踪の全容を明らかにしようとしない態度は、結果として犯罪を追及しない立場に立っているのではないか、さらには犯罪側の後ろ盾になっているのではないかという印象さえ、拭いきれないものとなっている。

 

(shutterstock)

 

人が消えていく社会。

この現実を前に、近ごろ華人圏のネット空間では、ある言葉が繰り返し語られている。「中華民族は本当に長いあいだ耐えてきた」

どれほど抑圧され、理不尽に扱われても、生活のため、家族のために耐え忍んできた、きわめて忍耐強い民族だという認識である。

しかし同時に、こうした投稿は続けてこう訴える。

「それでも、子どもだけは最後の一線だ」。もし子どもにまで手が及んでいると分かれば、親たちは命を懸けてでも抗うだろう、という声だ。そして、「情報の壁が取り払われ、真相が明らかになった時、子どもの失踪や臓器狩りに加担した側に立つ政権は、中国人自身の手によって滅ぼされるだろう」「それは時間の問題だ」との言葉も少なくない。

こうした言葉の背景にあるのが、中国に築かれた巨大な情報遮断体制、いわゆる「ファイヤーウォール」である。中国では、海外メディアやSNSへの接続が制限され、政権に不都合な情報は、検閲と遮断によって国内には届かない体制が、長年にわたり維持されてきた。

一方で、世界各地の華人の有志たちは、この情報の壁を越えるための技術や手段を共有し、中国の人々が外の情報に触れられるよう支援を続けている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!