2025年12月19日、NGO追查國際は報告書「『公民による臓器提供』という虚偽の主張の陰にある闇 武漢における生体臓器摘出の黒い産業チェーン」を発表し、中国共産党が掲げる「市民の臓器提供」という虚偽を暴露した。報告書は、武漢の臓器移植産業チェーンと臓器ドナーを多角度から検証したとしており、法輪功学習者の臓器が生体のまま摘出されているとの疑惑を告発。
「法輪功迫害を追查する國際組織」(「追查國際」)は長年にわたり、武漢地域の複数の病院、同済医院、武漢協和医院、湖北省人民医院、武漢大学中南医院、解放軍中部戦区総医院に対し、電話による追跡調査を行ってきたという。報告書によれば、通話録音からは、武漢市内の主要移植センターで移植件数が非常に多く、待機期間が短いこと、さらに法輪功学習者の臓器が使われていることを示す内容が含まれるとしている。
同済医院については、中国の臓器移植分野で長年先頭に立ってきたとし、腎移植件数は中国で最多、肝移植件数は5位、心臓移植件数は3位だと記している。
また報告書は、武漢が「全国の心臓移植センターになった」と主張する。2022年1月30日時点で、協和医院の心臓移植手術は累計900例を超え、長年にわたり全国1位を維持してきたとし、小児心臓移植も100例を超える。
調査では極めて異例の現象も確認したとしている。具体例として、華中科技大学付属協和医院が同日に小児心臓移植を3件実施したこと、武漢協和医院が13日間で4人分の心臓ドナーを確保したことを挙げ、臓器の供給が潤沢で待機期間が短く、全国規模で割り当て・取得している状況がうかがえると述べている。
調査員の通話録音では、同済医院と武漢陸軍総医院が、法輪功学習者の臓器を使用していることを認めている。解放軍中部戦区総医院についても、報告書は武漢市で腎移植を行う最大級の病院の一つだとしたうえで、腎移植部門の責任者が法輪功学習者の臓器使用を認めたと指摘。さらに同院は、湖北省医科大学第二付属医院と、法輪功学習者のドナーを相互に融通しているとも記載している。
報告書は、近年、武漢市における法輪功学習者への迫害が強まっているとし、強制的な採血が増えていること、連行後に行方不明となる学習者が減らないことを挙げる。2018年には、中共国家安全部の陳一新部長が武漢を法輪功迫害を全国的に展開するための行動配置地とし、その手法を各地に広げたとして、これらが病院による臓器摘出の条件を整えたと主張している。
さらに電話調査から、武漢地域では臓器提供が「ほぼない」一方、病院側が一般市民にも手を伸ばし、一部の市民の臓器をだまして入手・盗取したり、「脳死」を作り出して患者から違法に臓器を摘出したりしている疑いがあると報告書は述べている。
報告書は、巨額の利益を得るため、病院が患者の状態を悪化させてICUに入れ、医療費を急増させたうえで、家族に治療中止を促し、臓器提供に誘導するとも主張する。
また、複数のメディア報道として、「脳死」とされた学生の中に、入院時は骨折や転倒など軽症だったにもかかわらず、最終的に臓器提供に至った例があるとも紹介。報告書は、中国の臓器提供の仕組みが「中国式の臓器詐取の産業チェーン」に変質していると結論づけている。
武漢の三甲病院(中国の最高ランク病院)に勤務する看護師の張宇氏は、中国の病院では患者の臓器が摘出されることは公然の秘密だと証言している。これは一部の医師による逸脱行為ではなく、院長や(診療科)主任、執刀医から実際に臓器摘出を行う担当者に至るまで、各層が関与する「完成された高級産業チェーン」だという。
調査報告書はまた、近年、武漢の大学生数百人が相次いで不可解な失踪を遂げている事実を指摘した。失踪者には実名があるにもかかわらず、警察は十分な対応を取っていない。報告書は、これらの失踪者と、当地に存在する巨大な臓器移植産業との間に潜在的な関連性がある可能性を分析している。
さらに「追查國際」は、病院が生体臓器摘出によって莫大な利益を得ている実態も明らかにした。湖北省における人体臓器提供の取得費用の基準は、心臓と肺が各7万元、肝臓が26万元、腎臓が20万元とされている。武漢同済医院だけでも、腎移植は年間数千件に上り、数億元規模の利益をもたらしている。
報告書は、中国の臓器移植産業が1999年に法輪功への迫害が始まって以降、爆発的に拡大したと指摘する。生体臓器摘出の実態を隠すため、中共当局は当初、臓器ドナーは死刑囚だと説明し、その後は「公民による自発的提供」だと主張してきた。しかし、実際には臓器提供は「詐取」に近い形で行われており、中国国内の移植需要を到底満たせないとされる。このため、需要に応じて殺害可能な生体臓器提供者の巨大なプールが存在せざるを得ず、その主な供給源が法輪功学習者であり、被害は一般市民にも及んでいると結論づけている。
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