【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

米中会談で台湾議題ない理由 トランプ大統領が説明

2025/11/03
更新: 2025/11/03

アメリカのトランプ大統領は、10月30日に韓国で行われた、習近平・中国共産党(中共)党首との会談で、台湾問題が一切取り上げられなかったことを明らかにした。トランプ氏はその理由について、「(習近平が)軍事行動の結果の重大さを理解しているからである」と述べた。

台湾問題は今後の米中関係を左右しかねない潜在的な火種の一つとされている。これまで両国首脳会談では常に微妙な議題として取り上げられてきたが、今回、韓国で行われた会談では異例の沈黙に包まれた。中共外交部が発表した会談概要にも、台湾に関する言及は見られなかった。

トランプ大統領は米CBSの報道番組「60ミニッツ」のインタビューで、習近平は台湾への軍事侵攻に踏み切った場合の「結果」を十分承知していると強調した。司会のノーラ・オドネル記者から「中国が台湾に侵攻したら、アメリカ軍を派遣するのか」と問われると、トランプ氏は「もし本当に起きたら、その時に答えは分かる」と述べ、「彼(習近平)はその答えを十分理解している」と語った。

さらに同氏は、「彼は台湾について一言も触れなかった。周囲の関係者も驚いた様子だった。だが彼はよく理解している」と述べ、軍事行動のリスクを習近平自身が認識しているとの見方を示した。

「もし中国が台湾を攻撃した場合の結果は」との質問には、トランプ氏は「それは秘密だ。相手側は知っているが、あなたに聞かれたからといって明かすことはない」と答えるにとどめた。

またトランプ氏は、「彼(習氏)もその側近たちもこれまでにこう言っていた。『トランプが大統領である限り、われわれは何も行動を起こさない』と。なぜなら彼らはその結果を知っているからだ」と語った。

アメリカは台湾にとって最大の防衛装備供給国であり、長年にわたり台湾への武力行使を抑止しようとしてきた。1979年に制定した「台湾関係法」においても、台湾の自衛力支援と、一方的な現状変更に反対する立場を明記している。

一方、CNNは今年7月、トランプ氏が2024年の大統領選期間中に行った民間イベントで「もし習近平が台湾に侵攻すれば北京を爆撃する」と警告した音声を放送しており、同氏の一貫した姿勢が改めて注目されている。

張婷