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アップルが中国系元社員を提訴 商業機密盗みOPPOへ

2025/08/25
更新: 2025/08/25

アメリカのアップル社は8月21日、中国スマホ大手「OPPO(オッポ)」を提訴した。同社は、高額報酬でアップルの中国系技術者を引き抜き、その人物にアップルの商業機密を盗むよう唆して、中国企業のために働かせたと訴えている。

21日、米アップル社はカリフォルニア州サンノゼ連邦裁判所でOPPOを提訴した。訴状によれば、アップルウォッチ(Apple Watch)チームのメンバーでセンサーシステムアーキテクトの陳石は、6月にアップルを退職する前に、健康センサーの技術に関する機密文書を秘密裏に入手し、OPPOの競争製品開発に利用したとされている。

訴状には、「陳石はアップル退職の3日前の深夜、保護されたBoxフォルダーから63件のファイルをダウンロードし、退職前日にはこれらのデータをUSBメモリーに移した」と記している。

また、陳石は中国語でOPPOの副社長にメッセージを送り、「各種内部資料を精査し、多数の一対一会議を通じてできる限り多くの情報を収集し、後で皆さんと共有する」と報告した。これに対し、OPPOの幹部は「了解」と返信した。

陳石はアップル退職後、OPPOのシリコンバレー研究拠点に入社した。訴状では、陳石とOPPOの行為が罰せられなければ、アップルの革新への取り組みや投資が損なわれ、競合他社に不公平な優位を与えることになると指摘している。

近年、アップル社は、自動車の自動運転プロジェクトに関与していた少なくとも三人の技術者を、中国への機密情報漏洩の疑いで刑事告訴した。