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カナダ 外国代理人登録制度を開始 越境弾圧に対抗

2025/08/22
更新: 2025/08/22

8月19日、カナダの公共安全相は、同国で初めてとなる「外国による干渉防止担当官」が9月に任命される予定であることを発表した。これに合わせ、カナダ政府は今秋、外国代理人登録制度を正式に導入し、外国勢力による浸透や干渉の防止・抑止体制を一層強化する方針だ。

ゲイリー・アナンダサンガリー公共安全相は19日、カナダ公共放送(CBC)のインタビューで、担当官の選考・審査を加速させており、9月15日の議会開会前に候補者リストを野党に提出して審査を受ける予定だと述べた。

外国による干渉防止担当官は、関連法の執行を担い、外国勢力の代理人として活動する人物に対し、自身の対外関係を公開する義務を課す。また、登録された外国代理人の氏名や情報は公共の登録簿に記録され、カナダ国民が無料で閲覧できるようになる予定である。

担当官の任命後、政府は外国代理人登録制度設立に向けて必要な「枢密院勅令」の制定に着手する。関連規則は現在策定中で、10月13日までに最終案をまとめる見込みだ。

これに先立ち、大手メディアは中共による2019年および2021年の連邦選挙への干渉問題を相次いで報道。この問題は、カナダの民主制度が外国勢力の影響を受けていることへの公開調査を引き起こし、最終的に「外国干渉防止法案」が2024年6月20日に正式に成立する結果となった。

同法案(正式名称:外国による影響の透明性及び説明責任法)に基づき、規定に違反した個人は起訴される可能性があり、最高500万カナダドルの罰金または最長5年の懲役刑が科されることになる。