中国の都市部で水道水の安全を巡る不安が広がっている。浙江省杭州市余杭区では7月に悪臭水騒動が発生し、数千世帯が影響を受けた。当局は藻類汚染が原因と発表したが、「汚水管が接続された」との内部告発もあり、真相に疑念が残った。その余波が冷めぬ8月初旬、同市で再び水質異常が発生し、不安と怒りの声が再燃している。
同じ頃、広東省深圳市南山区の集合住宅でも、水道水から異臭がするとの通報を受けて検査が行われ、基準を超える大腸菌群(ふん便等による汚染が疑われる)が検出された。原因は地下階の集水ピットから二次供水ポンプ室への雨水や汚水の漏れ込みとされる。今回の事態は、住民の訴えによって初めて発覚したもので、管理会社が事前に把握していなかったことに強い不満が噴出。「管理会社を替えるべきだ」との声まで上がった。
深圳ではわずか1カ月前にも別の地域で水質異常が報告されており、市民の間では水道への信頼が揺らいでいる。SNS上には「大都市なのに飲み水の安全すら保障されないのか」との嘆きや、監督体制の不備を批判するコメントが相次いでいる。

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